福島県内2件、国文化財に指定答申 伊達の養蚕、会津の御田植祭

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伊達の蚕種製造及び養蚕・製糸関連用具=伊達市

 国の文化審議会は8日、伊達市の「伊達の蚕種(さんしゅ)製造及び養蚕・製糸関連用具」を重要有形民俗文化財、喜多方市と会津美里町の「会津の御田植祭(おたうえまつり)」を重要無形民俗文化財に指定するよう柴山昌彦文部科学相に答申した。答申通り指定されれば、福島県内の国重要有形民俗文化財は8件、国重要無形民俗文化財は9件となる。

 伊達地方では蚕の卵を作る蚕種(さんしゅ)製造が古くから行われ、近世には質の高い繭と糸を作り出す品種を製造。幕府から「蚕種(さんたね)本場」の称号を得て一大産地に発展し、繭市に各地から生糸商人が集まるなどして栄えた。

 伊達市所有の養蚕・製糸関連用具は計1344点あり、製造法の変遷や東北地方の特徴的な技術、国内外の蚕の品種を集めた繭見本などを知ることができる貴重な資料となっている。

 会津の御田植祭は7月2日(うるう年は同1日)に喜多方市の慶徳稲荷神社、同12日に会津美里町の伊佐須美神社で行われる。豊作を祈願する田植え行事は西日本を中心に伝承されているが、会津地方ではほとんどが消滅しているという。

 神事では、氏子らが「デコ」と呼ばれる人形や五色旗を掲げて地区内を巡行。神田に到着すると、早乙女が横一列に並び、田植え歌に合わせて苗を植える。慶徳稲荷神社は白狐の面を付けて苗を神田に投げ入れる男児、伊佐須美神社は獅子頭を持って素足で代かきする男子が加わる。