福島の老舗割烹「つるのや」3月末閉店 県都政財界の舞台裏に

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40年の歴史に幕を閉じるつるのやの女将渡部さん

 福島市宮町の割烹「つるのや」が3月末で40年の歴史に幕を下ろす。昭和から平成と、県都の政財界の舞台裏にもなった老舗。閉店を惜しむ声も挙がっている。

福島市中心市街地の福島稲荷神社の近くで大正時代に「鶴都」と称した待合が始まりで、その後「鶴の家別館(割烹旅館)」と名を変えた。県議らの定宿としてにぎわい、1980(昭和55)年には現在の割烹料亭に。建物も旅館の造りを残しつつ料亭に改装された。2階建てに二つの階段があり、通路でお客同士が顔を合わせないよう配慮されているなど今も当時の面影を残す。

 女将(おかみ)の渡部美枝子さん(69)によると、議員や行政職員、企業関係者の懇談の場として長く重宝されたという。閉店は「歴史ある建物を預かってきたが震災もあり、建物の老朽化も重なった」(渡部さん)ために決断した。「『県政の舞台裏』と呼ばれた時代からはほど遠くなってしまった」。渡部さんはさびしそうに店の歴史を振り返った。

 閉店を前に、23日午後6時から渡部さんの長男剛さんによるライブが予定されている。