室屋義秀選手「県民みんなで戦う」 エアレース・総合Vへ加速

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機体の前で優勝トロフィーを持つ室屋選手=福島市・ふくしまスカイパーク

 レース専用飛行機の国際大会「レッドブル・エアレース・チャンピオンシップ」の今季開幕戦アブダビ大会で優勝した室屋義秀選手(46)=福島市在住=は14日、拠点の福島市のふくしまスカイパークで報告会を開いた。2017年に年間総合王者に輝き、今季は王座奪還に向けて最高の滑り出しを切った室屋選手は「仕上がりの手応えが良好なので今季が楽しみ」と好調さを強調、今季の視界は良好だ。

 「昨季の最終戦で手応えを感じ、今季の開幕戦前から優勝の自信があった。他選手とは事前準備が違う」。室屋選手は開幕戦優勝の秘話を語る。実は昨季最終戦の前、機体のエンジンなどに改良を加え、綿密に調整を進めて操縦精度を上げていた。また、今季からの「オーバーG」(重力加速度の規定超過)のルール変更で他選手が苦しむ中、室屋選手は昨季途中から重力のコントロールや操縦の仕方を研究、安定飛行を実践できるようになっていた。

 背景に2連覇を狙った昨季、第3、4戦と続けて失格した手痛い過去がある。「昨季の雰囲気はずっと下り坂。それを盛り返そうと改良を加えたがうまくいかなかった。試行錯誤の末にようやく自信が持てた」。17年は全8戦のうち4戦で優勝したが、昨季は1度も優勝できず総合5位。今季開幕戦の優勝は約1年4カ月ぶりで、室屋選手は「今年の雰囲気は全く違う。もっとタイムを縮められる」と頼もしい。

 世界有数の選手と競い合う世界。室屋選手は「次戦は(他選手が)トレーニングを積み重ね、レースの勝負勘を取り戻すだろう」と油断はない。今季は始まったばかりだが、「崩れないように抑えるのがチャンピオンの道」とし「世界で一歩前に出られるように操縦技術を高めて総合優勝を目指す」と意気込む。

 震災前から福島市を拠点とする室屋選手は、エアレースを通じて、原発事故の風評に苦しむ本県の現状を正しく世界に伝えることに尽力してきた。「優勝は福島の応援のおかげ。気持ちがめげたとき、みんなの応援で『頑張ろう』と思う。僕は県民みんなで戦っているつもりなんだ」と本県への感謝の思いを口にした。

 優勝報告会は、同パーク内に昨秋完成した航空機展示場で行われ、多くの報道陣が参加した。

 アブダビ大会は8、9の両日、アラブ首長国連邦(UAE)で開かれた。エアレースは世界各地で行われる全8戦で年間総合王者を競う。今季第2戦は春に欧州で開かれる予定だが、場所や日程はまだ発表されていない。

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