甲状腺がん検査「発見率の上昇なし」 福島医大が研究結果報告

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 東京電力福島第1原発事故後、県が県内全ての子どもを対象に実施している甲状腺検査を巡り、福島医大は22日、国連の報告書を基に甲状腺吸収線量と甲状腺がんまたはがん疑いの発見率の関連性を調べた結果、線量の上昇に伴う発見率の上昇は確認されなかったとの研究結果を報告した。

 同日、福島市で開かれた甲状腺検査評価部会で示した。ただ、同報告書の線量推計が過大との評価もあるほか、0~5歳の対象者や検査間隔、受診率なども考慮する必要があるとし、部会長の鈴木元氏(国際医療福祉大クリニック院長)は「原発事故との因果関係について結論付ける段階ではない」と指摘。甲状腺検査以外でも見つかっているがんのデータなども含め、詳細な分析を進めるとした。

 また福島医大は、先行検査と2巡目検査のデータを基に地域別のがんまたはがん疑いの発見率に関する調査結果も公表した。発見率は多い順に避難区域など13市町村、中通り26市町村、浜通り3市町、会津地方17市町村となる傾向が見られた。

 説明文見直し案協議

 部会では検査対象者への説明と同意の取り方を巡り、対象者に配布する説明文の見直し案も協議したが結論には至らなかった。鈴木氏は「文面について委員の意見が分かれている。次回の部会までに私がたたき台を考え、それを基に判断してもらいたい」とした。