富士フイルム和光バイオ誘致 福島医大・医療産業支援センター

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富士フイルム和光バイオソリューションズが入る福島医大の災害医学・医療産業棟=福島市

 医療と産業の橋渡しを担う福島医大の「医療―産業トランスレーショナルリサーチセンター」(TRセンター)と連携して事業を展開する「富士フイルム和光バイオソリューションズ」が、福島市の同大に設立された。4月から本格的に事業を展開する。医産連携の新産業創出を目指してきたTRセンターによる企業誘致第1号で、将来的な雇用の創出も期待される。

 福島市で22日に開かれた、ふくしま国際医療科学センター将来構想推進会議で、渡辺慎哉TRセンター長が明らかにした。設立は18日。同大の災害医学・医療産業棟に入居する。

 富士フイルム和光バイオソリューションズは、試薬、臨床検査薬などの製造、販売を手掛ける「富士フイルム和光純薬」(大阪市)の100%子会社。富士フイルム和光純薬によると、TRセンターの設備を利用し、抗がん剤の有効性を評価する事業などを展開する方針。抗がん剤評価のためにがん細胞が使われるが、TRセンターではがん細胞の性質を保つための特殊培養を用いているため、信頼性の高いデータを獲得することができるという。

 約10人の体制でスタートする方針だが、富士フイルム和光純薬の担当者は「地元に根差した会社になる。事業が拡大すれば人員増強も検討したい」とした。

 TRセンターは生体試料などの成果物やデータを企業に有償で提供したり、保有する技術を用いて企業が求める研究を受託するなどして、医薬品開発の支援を担っている。TRセンター発のベンチャー企業としては、2例目となる。

 将来構想推進会議では、TRセンターなどふくしま国際医療科学センターの各部門の取り組みについて議論を行った。渡辺センター長は「大きな企業の子会社が進出してきたケース。さらに第2号、第3号と増やしていきたい」と意欲を語った。TRセンターの成果物の海外展開に向けて取り組みを進めていることも説明した。会議には、福島民友新聞社から五阿弥宏安社長が委員として出席した。