「放射線の健康影響」専門家と信頼構築を 福島で県民公開大学

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震災と原発事故を巡る教訓の発信やコミュニケーションについて議論する安田さん(右)らパネリスト

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の教訓を、いかに国内外に発信するかを考える「第3回ふくしま県民公開大学」が23日、福島市で開かれた。放射線災害医療分野など先端的な研究をする福島医大と広島大、長崎大でつくる「放射線災害・医科学研究拠点」の主催。放射線を巡るコミュニケーションの試行錯誤の経験を世界の被災地に役立てようとの意見が出た。

 「『受援』から『支援』に視点を変えて復興を考える」をテーマに開かれた。3大学の研究者や学生がパネリストとして意見を述べたほか、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんが基調講演し、本県や岩手県陸前高田市の被災地、中東地域で取材をして感じたことなどを話した。

 世界に発信する教訓として福島医大の学生は、放射線の健康影響などを巡る専門家と一般の人との間のコミュニケーションの難しさ、その解決策について発信すべきだと提案した。登壇した医学部4年の及川孔さんは「専門家と一般の人との信頼関係の構築が最重要課題。そのためには患者の信頼を得られやすい看護師ら、両者の間の橋渡し役を担う人材が不可欠だ」と語った。

 安田さんは、中東地域の難民は難民キャンプのような場所に集まっているのではなく「みなし仮設」のように街中にばらばらになって暮らしている人が多い実態を紹介。「震災と原発事故で避難者は福島から全国に散らばった。そういう避難者にどう情報を届けるかという試行錯誤の過程は、難民たちへの情報支援として有効ではないか」と述べた。

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