東京電力・小野廃炉責任者に聞く「普通の現場に近付いてきた」

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第1原発の状況が改善したなどと語る小野氏

 東京電力福島第1廃炉推進カンパニーの小野明最高責任者は、福島民友新聞社のインタビューで第1原発の状況が原発事故直後に比べて改善したなどと廃炉作業の成果を語った。

 ―原発事故から間もなく丸8年。廃炉作業の成果を聞きたい。
 「4号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出し(2014年12月)が大きなトラブルなく完了したことや汚染水発生量の減少が大きい。第1原発所長時代も含め、長く廃炉に関わっているが、原発事故直後のドタバタの状況が改善され、普通の現場に近付いてきたと思う」

 ―小早川智明社長が指摘する廃炉作業の「内製化(自社で行っていくこと)」も含め、廃炉作業をどう進めていくか。
 「3号機のトラブルも踏まえ、東電のエンジニアリング能力を高めないといけない。そのための手段として内製化がある。エンジニアリング能力が上がれば東電が直接、業者に発注することも可能になり、県内の企業と直接やりとりできるのではないかと思っている。10~20年先を見据え、廃炉をどう進めていくか。進行の在り方や青写真を見せることも大事で、その作業を進めている」

 ―3号機からの使用済み核燃料の搬出開始時期が機器の不具合で昨年11月から今年3月に遅れた。
 「トラブル以降、全体の品質をきちんと確認しようと、安全点検で一度立ち止まって全体を見た。品質の高い状況で作業できるのは間違いなく、燃料を傷つけるようなトラブルは絶対にない。ロードマップ(廃炉工程表)で掲げる20年度中の搬出完了は十分、達成できると思っている」

 ―2号機の調査で溶け落ちた核燃料(デブリ)とみられる堆積物に接触した。19年度に決定するデブリを取り出す初号機の基準は。
 「デブリの状況の情報は大事な決定要素だが、デブリ取り出し以外の廃炉作業との兼ね合いや優先順位なども見極めないといけない。全体の計画を立てている最中であり、例えば1号機では19年度上期にデブリの状況を調査する予定だ。その調査結果や技術開発の状況などを踏まえ、最終的に判断する」