寄り添いに感謝...「陛下のお言葉今も力に」 在位30年記念式典

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写真の前で両陛下との思い出を語る畠社長(右)とひで子専務

 東京・国立劇場で24日に行われた在位30年記念式典に臨まれた天皇陛下は、即位後、皇后さまと共に本県を9度にわたって訪問された。2011(平成23)年の東日本大震災、東京電力福島第1原発事故後の訪問は6度に上り、被災した県民に寄り添われた両陛下。お二人に勇気づけられた県民は、節目の日に当時の感動と感謝をよみがえらせた。

 「前に踏み出す元気頂く」

 【葛尾・石井食堂】「前に踏み出す元気まで頂きました」。式典で内堀雅雄知事が読み上げた国民代表の辞には、葛尾村で石井食堂を再開させた石井一夫さん(62)のメッセージが盛り込まれた。石井さんは「大変ありがたい。両陛下にお会いできたのは一生の宝」と当時を思い返す。

 避難先の三春町の仮設住宅で食堂を営んでいた2016(平成28)年3月、両陛下と懇談した。「温かい言葉をいただき、勇気づけられた。葛尾に戻って店を再開し、村民みんなの帰りを待ちたいと思えるようになった。両陛下に背中を押していただいた」と振り返る。

 16年6月に村の大半で避難指示が解除され、石井さんは17年7月に食堂を再開。妻と長男、次男の家族4人で切り盛りしている。食堂の名物「大盛りメニュー」も復活し、村民や復興関連作業で訪れる客の胃袋を満たしている。

 「おかげさまで忙しい」と石井さん。記念式典で披露されたエピソードを励みに「より一層頑張りたい」と決意を新たにした。

 「優しい人柄に感極まる」

 【福島・吉川屋】天皇、皇后両陛下は即位後、福島市の奥飯坂・穴原温泉「吉川屋」に2度にわたって宿泊された。畠隆章社長(69)と妻でおかみのひで子専務(70)は「優しいお人柄に触れ、感極まった」と振り返る。

 1995(平成7)年のふくしま国体の際が初めての宿泊。厳重な警備の中、畠社長が先導役を務め、最上階の部屋まで案内した。極度の緊張からか「細かなやりとりは覚えていない」と苦笑いするが、陛下からねぎらいの言葉を掛けられたという。

 ひで子専務は両陛下の部屋で茶を入れた。新聞に載った開会式の写真を見ながら「雲一つない青空で」とつぶやいた陛下の姿が印象に残っている。

 2度目の宿泊は東日本大震災後の2013年。桑折町のモモ農家と懇談した両陛下は「以前も宿泊させていただきました」と話したという。「覚えていてくださったことが本当にうれしかった」とひで子専務。畠社長は「2度も両陛下をお迎えできたことは光栄の至り。社員全員でさらに良い旅館にしていきたい」と誓う。

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