民間中心で只見線観光 奥会津5町村、20年度にDMO設立

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 JR只見線の利活用に向け、旅行商品の企画や観光の窓口を担うDMO(観光地域づくり推進法人)設立の方針を固めていた柳津、三島、金山、只見、昭和の5町村は25日、2020年度にDMO設立を目指すことを正式に決定した。19年度に設立準備会を設置、只見線が全線復旧する21年度の本格的な活動開始を目指す。奥会津が一体となった法人の設立により、只見線の利用促進や奥会津の観光振興に弾みがつきそうだ。

 柳津町で25日に開かれた只見川電源流域振興協議会の予算総会で、準備会設立の予算を盛り込んだ事業計画を承認した。

 DMO設立は只見線の全線復旧に向けて観光客の受け皿を整備することが目的。台湾からの観光誘客など只見線沿線では町村単位で観光誘客の取り組みが進んでいる。しかし、その広がりや一体感に欠けているため、5町村が広域的に連携し、調整役も担う法人が必要と判断した。DMOは民間主導の組織。予算は5町村などが負担する方針で、既存団体の一部を解散し、財源を確保する方向で検討する。準備会は、5町村や観光協会、商工会などで組織。県と奥会津7町村でつくる奥会津振興センターが事務局を務める。

 事業の柱となるのは只見線の活性化とインバウンド(訪日外国人旅行客)誘客。具体的な業務内容は準備会で議論されるが、只見線沿線を巡るツアー旅行の企画や、観光客の問い合わせ窓口の設置などが想定されている。外国人向けの旅行企画や会員制交流サイト(SNS)などを使った情報発信など、外国人誘客に向けた事業も検討していく。

 只見川電源流域振興協議会長の井関庄一柳津町長は「民間の考えを取り入れながら、奥会津の良い部分を出し合い、連携していきたい」と話している。

 ◆全線再開通は21年度見通し

 2011(平成23)年の新潟・福島豪雨で一部区間が不通となったJR只見線は、21年度中に不通区間(会津川口―只見)の復旧を終え、全線再開通する見通し。復旧費総額約81億円のうち、JR東日本が3分の1の約27億円を支払い、残り約54億円のうち約27億円を国、約27億円を県と会津17市町村が負担する。

 県は昨年3月、只見線の活性化に向けた事業や、具体的な目標値などを盛り込んだ利活用計画を策定。計画に基づき、県や沿線自治体などが景観や2次交通整備などに取り組んでいる。