さだまさしさんらと復興へ思い共有 薬師寺まほろば塾・東京塾

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災害を踏まえた生き方について意見を交わす(左から)大谷副執事長、さださん、五阿弥社長、加藤塾長・執事長=東京・よみうりホール

 「薬師寺まほろば塾・東京塾」が26日、東京・有楽町のよみうりホールで開かれた。3月11日で発生から丸8年となる東日本大震災をはじめ、全国で災害が相次いでいる状況から、約1000人の参加者が「被災者に心を寄せ、被災地を訪れることが復興支援につながる」との思いを共有した。法相宗大本山薬師寺(奈良市)と読売新聞社の主催。

 「まほろば」は優れた美しいところを指す言葉。薬師寺などは日本の美しい心と文化を広めようと「まほろば塾」を全国で開催。県内でも福島民友新聞社が主催に加わり、福島、いわき、楢葉の3市町で開かれた。

 東京塾では「これからの日本人の生き方」と題し、シンガー・ソングライターで小説家のさだまさしさん、被災地代表で福島民友新聞社の五阿弥宏安社長、まほろば塾長の加藤朝胤(ちょういん)薬師寺執事長が意見交換した。大谷徹奘(てつじょう)副執事長が聞き手を務めた。

 さださんは「被災地を訪問し続ける中で音楽や笑いは被災者の心を揺らせると実感した。被災者にとって忘れられることほどつらいことはない」と思いを口にした。首都直下型地震などを念頭に「被災地に行って、被災者と話した人と、そうでない人とは次の天災への意識に差が出る」と話した。

 五阿弥社長は東京電力福島第1原発の廃炉の現状を説明。根強い風評被害の実態を挙げ「県産品は厳しい検査を受けており、世界一安全。福島に行って、福島の今を見て、福島の産品を食べてほしい」と強調した。

 加藤塾長は「欲張らず、与えられた現実を素直に受け入れる」ことを意味する「少欲知足(しょうよくちそく)」に触れ「助け合い、支え合う大和民族の精神をもう一度、思い出すことが大切であり、慈悲の心につながる」と述べた。

 犠牲者へ鎮魂の祈り

 これに先立ち災害犠牲者の追悼・復興祈願法要が営まれ、参加者が鎮魂の祈りをささげた。吉野正芳前復興相(衆院福島5区)らが献花し、浄土宗浄林寺(富岡町)の早川光明住職が写経を奉納した。さださんのコンサートも開かれた。