福島県沖大地震...依然『脅威』 予測改定、線から面へ多重防御

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本県沿岸の「多重防御」のイメージ

 政府の地震調査委員会が26日公表した大地震に関する長期評価では、今後30年間に本県沖でマグニチュード(M)7~7.5の地震が起きる確率が引き上げられた。本県では、東日本大震災の津波による甚大な被害を受け、大地震などによる津波を想定した海岸堤防のかさ上げや防災緑地、土地利用の再編など複数の手法を組み合わせた「多重防御」の対策が進む。

 被災地の復旧・復興事業は本年度の完了率が93%に達する見込みで、残る事業についても2020年度までの復興・創生期間内におおむね完了する。

 震災では沿岸部の被害の多くが直後の巨大な津波で発生。これを受け県は数十年~百数十年に一度の大地震などで起きる「発生頻度の高い津波」と、1000年に一度とされる「最大クラスの津波」の二つのケースを想定。海岸堤防の高さを発生頻度の高い津波や高潮に備え、震災前の6.2メートルから7.2メートルや8.7メートルにかさ上げした。

 海岸堤防では浸水を防ぎきれない最大クラスの津波には、堤防を「線」とした従来の防御から、防災緑地や道路、市街地も含めた「面」で守る総合的な防災に発想を切り替え、住民の避難誘導を軸にソフト面の施策も重視している。

 海岸堤防の内陸側には防災緑地や農地の被害軽減が目的の海岸防災林として、クロマツやアカマツなどを植樹。震災の津波で壊滅的な状態となった海岸防災林は、林帯幅を従来の4倍となる約200メートルに拡大した。いずれも津波のエネルギーを弱める効果が期待されている。さらに海側と市街地の間を並行して通る道路の整備や市街地の区画整理、高台移転など総合的な防災対策が進む。

 また、県は県地域防災計画で、本県沖を震源とするM7.7の地震を想定した対応もまとめた。県災害対策課は公表された予測について「地震はいつ発生してもおかしくないという前提で対応している。評価を踏まえ、より一層、地震・防災対策を進める」としている。

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