復興庁後継組織に「担当相」 安倍首相指示、司令塔機能継承へ

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 政府は2021年3月で廃止される復興庁の後継組織に担当相を置く方向で検討に入った。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興施策の全般で各省庁を束ねる司令塔機能の継承も目指す。安倍晋三首相が27日、渡辺博道復興相に対応を指示した。

 見直し作業を進めている復興の基本方針案に首相の指示を反映させ、3月上旬に閣議決定する。与党が今夏にまとめる具体案や被災地の意見を受け、政府内で具体像を固める方針。

 渡辺氏が27日に首相と官邸で会談後、記者団に指示内容を明らかにした。渡辺氏によると、首相は後継組織について「現在の復興庁と同様に、司令塔として各省庁の縦割りを廃し、政治の責任とリーダーシップの下で復興を成し遂げるための組織とするよう検討を進めてほしい」と指示した。

 これを受け、渡辺氏は記者団に、担当相を置く省庁横断的な組織を検討する考えを示した。政府の復興推進委員会が26日に大筋で了承した基本方針の見直し案では、後継組織に関し「復興・創生期間後(21年4月以降)も必要な事業を確実に実施できるよう在り方を検討する」と記すにとどめており、首相の指示を盛り込む形で内容を修正する。

 後継組織を巡っては、内堀雅雄知事が26日の復興推進委で、複合災害に直面する本県復興には中長期の取り組みが必要だとして、21年4月以降も担当相を置くよう求めた。宮城、岩手両県からも要望が出ている。

 与党内では、内閣府の外局とする案や防災担当部局と統合する案など複数の案が取りざたされている。渡辺氏は27日、「さまざまな議論があるが、現段階で予断を許してはいけない」と具体像への言及は避けた。

 復興・創生期間の終了と復興庁の廃止まで2年余りとなる中、21年4月以降の政府の体制について、被災地から「安心して復興に取り組めるよう早く明確にしてほしい」との声が上がっている。ただ、原発事故との闘いが続く本県と、地震、津波の被災地では復興の進み具合や課題に差があり、後継組織がどこまで復興支援を担うかも焦点となる。