【福島からのエール!古関裕而・朝ドラ化】『聖地』アピール好機

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 制作が決まったNHK朝の連続テレビ小説「エール」。NHKの物語紹介によると、福島市出身の作曲家古関裕而(ゆうじ)をモデルとした主役の青年時代など同市が舞台のエピソードも多く描かれ、福島を全国にアピールする好機となりそうだ。かつて「朝ドラ」で描かれた都市でのドラマ効果は、どのようなものだったのか。

 昨年4~9月に放送された「半分、青い」。架空のまちを舞台にした「岐阜編」のロケは岐阜県恵那市を中心に行われた。放送期間中のゴールデンウイーク(GW)には、朝ドラに登場した「聖地」を目指して例年の4倍もの観光客が訪れたという。「ロケ地になったことで大きなインパクトがあった」と、恵那市観光交流課の纐纈(こうけつ)雄二課長補佐(48)は振り返る。

 観光客からは「街中で休む場所がない」「(朝ドラで重要な役割を果たした)五平餅が食べられない」といった不満の声も。GWを終え、市は行政や住民による「半分、青い。」アクションプラン検討委員会を設置。検討委での議論を基に、朝ドラ関連グッズを扱うショップを開設するなど対応に当たった。

 福島市も、観光客向けの体制整備が求められそうだ。福島商工会議所は、古関にちなんだ土産品を開発するよう関係事業者に呼び掛けており、準備を急ぐ考えだ。石井浩専務理事(63)は「ドラマが始まってからでは遅い。遅くとも年内には発売できるように菓子店などへ働き掛けたい」と強調する。

 全国には、朝ドラによるブームを一過性に終わらせないための対策を進める都市もある。「北限の海女(あま)」がモデルとなった2013(平成25)年4~9月放送の「あまちゃん」。13年に岩手県久慈市の小袖海女センターを訪れた人は前年の41倍の20万人に達した。ロケ地を巡るツアーなど「あまちゃんサミット」を継続開催しており、久慈市の観光担当者は「あまちゃんで培ったノウハウを生かして、新たなロケの誘致を目指す」と意気込む。

 14年9月~15年3月放送の「マッサン」では、ドラマに登場するニッカウヰスキー余市蒸留所がある北海道余市町で観光客が増えた。町の担当者は「交流人口が増えた意義は大きい」とした上で課題を口にした。「時間がたてばドラマは忘れられる。町として『マッサン』から独り立ちする必要があると感じている」