低コスト成膜技術開発 パラジウム銅合金膜、産総研と山王

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 産業技術総合研究所(産総研)再生可能エネルギー研究センター(郡山市)の水素・熱システムチームは4日、貴金属の表面処理加工を手掛ける山王(横浜市)と共同で、従来より安価でエネルギー消費を抑えた、パラジウム銅合金膜の成膜技術を開発したと発表した。

 パラジウム銅合金膜は、水素のみを透過させることに優れ、混合ガスから水素のみを通して、高純度の水素を作ることができるなどの特性がある。

 これまでの成膜法「圧延(あつえん)法」では複数の工程を必要としていたため生産性が低く、コストも課題となっていた。

 今回開発した成膜法では、めっき液中に基板を入れて電気を流す「電解めっき」という手法を取り入れた。合金膜の厚さは20マイクロメートル以下と薄膜化にも成功。成膜工程も簡略化され、圧延法よりも省エネルギーな成膜技術を実現した。

 今後、同研究センターと同社は、より面積の大きい合金膜の成膜技術の確立と、耐久性向上を図る方針。3年以内に水素精製装置の事業化を目指す。