【福島からのエール!古関裕而・朝ドラ化】若い世代へ周知が鍵

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古関裕而記念館で古関の創作活動などについて説明を聞く桜の聖母小の児童たち。若年層への周知が課題となっている=2月28日

 福島市出身の国民的作曲家古関裕而をモデルに、来春始まるNHK朝の連続テレビ小説(朝ドラ)「エール」。今年、没後30年を迎える古関の業績の再評価に向けても好機となるが、誰もが聞き覚えのある古関メロディーに比べ、古関自身の魅力の周知はまだまだだ。

 「曲は知っていても、作曲者が古関さんだと知らない人が多い。若年層はなおさらだ。朝ドラ化は功績を伝える好機」。古関の母校、福島商高の同窓会長を務める引地洲夫さん(79)=福島市=は顕彰活動の一層の活発化を願う。高校野球でおなじみの「栄冠は君に輝く」など古関メロディーは今も輝きを放つ。一方、その数々の名曲の作曲を手掛けてきた古関自身の認知度は高いとはいえない。

 古関の功績の周知に向け、市内の小学校では同市の古関裕而記念館を活用した授業などが行われている。古関の母校、福島大付小は5年生が記念館や曲を紹介するパンフレットを作成。桜の聖母小は記念館での学習を続けており、朝ドラ化が発表された2月28日も同館で研究家に盛んに質問する児童らの姿があった。

 「市内でも若年層は古関裕而をあまり知らない。このままでは功績が消えると危機感を持った」。朝ドラ実現へ精力的に活動した福島商工会議所青年部担当委員長の西形吉和さん(40)は根底にある思いを語る。古関に興味を持ってもらおうと始まった朝ドラ化の運動。「子どもたちには、地道でも行動することが実を結ぶと知ってほしい。これが朝ドラ後のレガシー(遺産)になるはず」。西形さんは強調した。

 朝ドラ放映時期には東京五輪の野球・ソフトボール競技が同市で行われる。市観光コンベンション協会長の渡辺和裕さん(69)は「音楽や文化を切り口に、今までにない仕掛けを進めるべきだ。五輪との連動も必要」と早急な準備を提案する。

 渡辺さんは、ゆかりの地を紹介するマップやツアー企画の充実、全国各地との連携などを挙げ、朝ドラ後も古関ブームを継続させるには「市民の盛り上がりが大事」と語気を強めた。福島発の古関メロディーが日本全体に"エール"として届くまで、残された時間は少ない。

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