双葉の諏訪神社再建へ 震災で倒壊、大阪の業者が無償建築

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諏訪神社の再建プロジェクトを発表する(右から)木幡宮司、丹治県神社庁長、吉村会長

 東日本大震災の地震で本殿が倒壊した双葉町両竹(もろたけ)の諏訪神社が、10月末にも再建される見通しとなった。不動産業の創建(大阪市)が無償で建築し、神社側に寄贈する。大津波から住民の命を救った地域の守り神が、8年を経て生まれ変わる。吉村孝文創建会長、木幡輝秋諏訪神社宮司らが7日、東京都内で記者会見して発表した。

 諏訪神社は沿岸部から約1キロの高さ25~30メートルの高台に建っており、震災時は大津波の襲来から逃れようと、約50人の近隣住民が身を寄せた。避難者は、壊れた社殿の木材を使ってたき火し、救助されるまで一夜を明かしたという。東京電力福島第1原発事故による全町避難が追い打ちをかけ、避難指示解除から今月末で2年が過ぎようとしても住民は帰還できず、神社の再建は困難だった。

 完成後の11月中旬に竣工(しゅんこう)祭を開く予定。「支援をいただきながら神社の復興、再建を進めたい」。福島市で避難生活を送る木幡宮司は、感謝の言葉を繰り返した。

 周辺では県復興祈念公園やアーカイブ施設(震災・原発事故記録施設)が2020年度に整備される。推薦した丹治正博県神社庁長は「神社はコミュニティーの核だが、被災地での継承は風前のともしび。復興の象徴になる」と期待した。

 今回の活動は、諏訪神社と創建、レジリエンスジャパン推進協議会でつくる「災害被災神社再建・復興プロジェクト」実行委員会が取り組む。無償で被災神社を建て直す活動は、熊本地震で被災した熊本県の白山姫神社に続く第2弾。創建グループの木の城たいせつ(北海道)が施工し、地元企業が協力する。出雲大社(島根県)の千家尊祐宮司が橋渡し役を担った。