『鎮魂』祈りと決意...福島県各地で追悼 津波犠牲者の霊慰める

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花を手向け、犠牲者に哀悼をささげる地域住民や参列者=10日午前、いわき市

 震災による津波で80人以上が犠牲になったいわき市豊間地区の豊間復興祈念交流広場では追悼式が10日行われ、遺族や地域住民ら200人以上が犠牲者の霊を慰めた。

 沿岸部の防災緑地整備など、地区の復旧・復興事業が2月に完了。遠藤守俊区長は「復旧・復興事業が終わり、基盤はできた。真の復興はこれから。地域住民が主役となって新しい豊間をつくっていきたい」と思いを話した。

 遺族代表として出席した同市の女性は夫=当時(77)=を津波で亡くした。地区の復興が着実に進む中、「復興に携わってくれた皆さんに感謝したい。天国の夫に『豊間は素晴らしいまちになったよ』と報告している」という。「あの時はこんな災害が起こるとは思わなかった。災害への備えを後世に伝えたい」と話した。

 式では災害の記憶を残すための祈念碑の除幕や献花が行われたほか、式終了後はふるさとづくりの会と題した交流会を開き、豊間獅子舞や千羽鶴の展示、餅つきなどで参加者が交流した。

 折り鶴燃やし供養 久之浜・大久地区

 いわき市久之浜・大久地区は10日、津波浸水による倒壊を免れた同地区の久之浜稲荷神社・秋葉神社境内などで追悼慰霊行事を行い、哀悼の祈りを込めた折り鶴を燃やして、犠牲者を供養した。

 地元区長らでつくる久之浜・大久地区復興対策協議会3・11の会の主催。今回初めて折り鶴のおたき上げを行い、住民やボランティアら参列者が黙とうする中で、昨年献納した折り鶴を燃やした。同神社境内や防潮堤などに設けられた献花台の前では静かに手を合わせ、復興を願った。

 木田寿夫会長(77)は「静かに8年を振り返り、鎮魂の思いを共有できる時間。できる限り続けていきたい」と話した。11日も献花台を設ける。