「会津日新館天文台跡」認定 会津若松・日本天文遺産の第1号

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日本天文遺産に認定された会津日新館天文台跡=会津若松市米代

 日本天文学会は13日、本年度創設した日本天文遺産に、会津若松市の天文台遺構「会津日新館天文台跡」を認定したと発表した。歌人・藤原定家が超新星やオーロラと思われる天文現象を書き留めた国宝「明月記」と並んで認定第1号。天文学史上で貴重な価値を持つことが明確になったことで、関係者は保存整備や観光活用に弾みがつくと期待する。

 候補となる25件(非公表)を選考委員会が審査。県内の候補は1件だけで、渡部潤一国立天文台副台長(58)=会津若松市出身=が推薦した。東京都で13日に開かれた記者発表で柴田一成会長は日新館天文台跡について「現存唯一の江戸時代の天文台遺構。近代の天文台とは全く異なり、わが国独自の天文学の発展を示している」と評価した。

 市教委によると、江戸時代、天文台では星の観察のほか、暦の基準となる冬至を確定するため、太陽の動きを計測したという。同会が公表した認定理由では「天体の位置を測定し、正確な暦を目指した当時の日本の天体観測の様子が体感できる貴重な遺跡」としている。

 天文台跡は、鶴ケ城西側に位置する。会津藩の藩校日新館が完成した1803(享和3)年ごろに築かれた。天文台を設けたのは幕府や水戸、薩摩などの有力藩に限られていた上に、日新館天文台跡のほかはいずれも形をとどめていない。

 会津藩では初代藩主の保科正之が暦学者の渋川春海に暦作りを命じるなど天文学が盛んで、日新館では藩士の子弟らも学んだ。

 天文台跡は現在は市が所有し、市指定史跡になっている。室井照平市長は「会津の歴史と文化の財産として保存と活用に努めるとともに地域の活性化、さらには本市の産業や観光の振興にもつなげたい」とコメントを寄せた。認定証授与式は16日に都内で行われる。

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