「動脈硬化」手軽に検査 サイバーダイン、郡山で小型機器量産

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 医療用装着型ロボットの開発に取り組むサイバーダイン(茨城県つくば市)は、郡山市にある生産拠点で8月をめどに動脈硬化や不整脈を手軽に調べられる小型検査機器の量産を始める。当初は医療機関向けに月100~200台を生産し、将来的には職場や家庭にも対象を広げ月数千台規模にまで拡大する方針。福島民友新聞社の取材に山海嘉之社長・最高経営責任者(CEO)が明らかにした。

 動脈硬化などの検査機器は通常、医療機関などで寝た状態で手足首や胸元にセンサーを付けて使用する。一方、同社が開発した製品は100グラム程度の手のひらサイズ。足の指などにクリップを付け、本体を腹部に当ててボタンを押すと30秒ほどで動脈の硬さなどを計測できる。

 昨年12月に医療機器としての製造販売承認を取得、今年1月に医療保険が適用となり、量産の準備に入った。価格は、百数十万円程度の他社製品の3分の1に抑えたい考え。

 当面は医療機関向けに製造・販売し、医療関係者の意見を聞いた上で、職場や家庭向けに機器を改良する予定。職場や家庭でも自分で手軽に検査できるようになれば、脳卒中や心筋梗塞の原因となる動脈硬化などの状態を定期的に調べ、変化を把握することが可能になる。IoT(モノのインターネット)を用いて計測データも集積できる。

 同社は2016(平成28)年8月に郡山市に生産拠点を整備。今回、同社製品の製造が本格的に始まることになる。

 今後、同拠点では小型検査機器を中心に製造し、少人数で効率的な作業環境をつくるための搬送、清掃ロボットなども開発・製造する方針。本県を拠点にこうした機器の量産が始まることは、産業復興の柱として医療機器、ロボット産業の拠点化を目指す本県にとって大きな後押しになる。

 地元企業との連携にも着手

 サイバーダインは小型検査機器の量産化を前に、地元のものづくり企業数社との連携に着手している。同拠点では、部品をつかむ、運ぶなどの作業にロボットを使い、従業員が1人乗りの機器で移動するなど、少人数で効率的に量産する仕組みを導入する計画。この環境を整えるため、先行してものづくり関連の地元企業との連携を始めており、今後もこうした形で連携企業を増やしていく。