住宅地6年連続上昇 福島県内公示地価、伸び幅は鈍化目立つ

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 国土交通省は19日、1月1日時点の公示地価を発表し、住宅地の福島県平均変動率は1.0%(全国6位、前年5位)で6年連続の上昇となった。ただ、上昇幅は前年より04ポイント減少し、年々、鈍化が目立っている。県は、東日本大震災に伴う被災者の移転需要が落ち着き、さらに県内で進行する人口減少の影響が不動産市場に表れていると分析する。

 ただ、主要都市では、低金利政策などが住宅取得を後押しし、立地や利便性の良い地域では土地取引が震災前と比較して依然、堅調に推移している。主要4市の変動率は福島市23%(前年比04ポイント減)、郡山市22%(同01ポイント減)、いわき市11%(同15ポイント減)、会津若松市07%(同01ポイント減)でいずれも上昇した。

 浜通りの住宅地では、被災者需要の減少が見られ南相馬市、相馬市、広野町の上昇幅が縮小。一方、2015(平成27)年9月に避難指示が解除された楢葉町では、帰還者の増加や事業所、宿泊施設の需要などで上昇傾向にある。

 住宅地、商業地、工業地を含む県全体の平均変動率は10%(前年比03ポイント減)で6年連続の上昇となり、全国12位(前年6位)の高さだ。商業地は前年と同じ08%で5年連続、工業地は09%(前年比02ポイント減)で6年連続のプラスを維持した。

 今回、帰還困難区域を除き避難指示が解除された富岡、浪江両町で新たに標準地が設定され、8年ぶりに調査が再開された。このため県全体の標準地は前年より5地点増えて440地点となった。上昇は263地点(前年比10地点減)、横ばいは67地点(同1地点増)、下落は98地点(同5地点増)。評価に当たった県不動産鑑定士協会の佐藤栄一副会長は住宅地の今後について「市街地の条件の良い場所は今までの傾向を当面維持する」と分析している。