震災時と比較...浸水域「3割拡大」 福島県が津波想定区域図公表

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 県は20日、東日本大震災の津波を受け、本県沿岸部の10市町全域を対象に見直しを進めていた津波浸水想定区域図を公表した。発生の可能性がある最大級の津波を想定しており、最大水位は22.4メートル、県全体の浸水域は震災時の津波より3割拡大し1万4000ヘクタールとなる。各市町は今後、浸水想定を基にハザードマップを作成し、地域住民らに避難計画を周知する。

 最大級の津波は1000年に1度程度とされる東日本大震災の断層モデルと、房総沖を波源とする茨城県のモデルを想定。最悪の事態に備えるため、満潮時の海面潮位や地盤沈下も考慮し、被害が大きくなる方の津波高や浸水域などを整理した。

 県内の海岸を地形によって14地域に区分した想定では、相馬市の松川浦を含む「相馬海岸〈2〉」の最大水位が22.4メートルで最も高く、低い地域でも12メートル近くまで達した。第1波の到達時間はいわき市の薄磯海岸から三崎公園付近までの「平海岸〈2〉・磐城海岸〈1〉」が最短の27分となった。

 県は震災後、最大級の津波と、数十~百数十年に1度起きる発生頻度の高い津波の二つのケースを想定した対策に着手。発生頻度の高い津波はかさ上げした海岸堤防で食い止めるが、最大級の津波は被害の最小化を主眼とする「減災」の考え方に基づき、避難などソフト面を重視している。

 一方、いわき、南相馬両市は独自の想定でハザードマップを作成しており、内容の再検討を迫られる可能性がある。

 従来の本県沿岸部の浸水想定は発生頻度の高い津波を想定し、2007(平成19)年に作成された。ただ、震災時に「想定外」の被害となり、海に面していない県などを除く40都道府県が津波防災地域づくり法に基づき見直しを進めている。本県は浸水想定に必要な地盤の調査などの影響で作成が遅れ、全国で36番目。

 県は「2020年度に完了する見込みのハード対策と併せ、避難などのソフト対策も重要になる。各市町と連携して住民説明会などで周知を図りたい」(河川計画課)としている。

 【津波浸水想定区域図】

 ▼新地町

 ▼相馬市(1)

 ▼相馬市(2)

 ▼南相馬市(1)

 ▼南相馬市(2)

 ▼南相馬市(3)

 ▼南相馬市(4)

 ▼南相馬市(5)

 ▼浪江町

 ▼双葉町

 ▼大熊町

 ▼富岡町

 ▼楢葉町(1)

 ▼楢葉町(2)

 ▼広野町

 ▼いわき市(1)

 ▼いわき市(2)

 ▼いわき市(3)

 ▼いわき市(4)

 ▼いわき市(5)

 ▼いわき市(6)

 ▼いわき市(7)

 ▼いわき市(8)

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