8年前の約束...震災時6年生「卒業式」 南相馬・金房小の宿題

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卒業式に出席した卒業生ら

 2011(平成23)年3月の東日本大震災、東京電力福島第1原発事故で中止となった南相馬市小高区の金房小の卒業式は23日、同市小高区の小高区4小で、8年の時を経て行われた。今年成人を迎えた卒業生は、小学校6年間の思い出を仲間と振り返り、古里で学んだ誇りを胸に刻んだ。

 卒業式は当時の津島義勝校長(60)=現小名浜二小校長=と担任教諭の遠藤正隆さん(47)が中心となり企画した。8年前、2人は卒業生21人の避難先を直接訪問するなどして証書を個別に手渡したが、津島校長が「いつか必ず卒業式をやろう」と約束していた。

 式には卒業生21人のうち16人が出席し、当時の教職員や保護者らが見守る中で行われた。津島校長が一人一人に卒業証書を手渡し、式辞で「8年前の3月11日、校庭に避難した皆さんに『これからどんなことが起きようとも、しっかりと生きること』と最後の宿題を出して別れたのを覚えていますか。今日、皆さんがその宿題を立派に成し遂げたことを確認することができた」と目頭を熱くした。最後に卒業生が思い出の校歌を歌い上げた。

 出席した東北福祉大2年の大井理沙さん(20)は「久しぶりにみんなと再会できてうれしい」と晴れ晴れとした表情で語った。将来は社会福祉士として本県の福祉を支えたいという大井さん。「お世話になった先生方の介護は私に任せてください」と笑った。