死因判定「急性心筋梗塞」 福島県・県北、実際は判定不能多数

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 県は25日、厚生労働省の人口動態統計で死因が急性心筋梗塞と分類された県北地方の患者を独自に調査した結果、多数の死因が判定不能で、急性心筋梗塞ではない患者も確認されたと発表した。死因が特定できない事例も多数ある中、一部で急性心筋梗塞と診断されたケースもあるとみられ、県は今後、死因診断の在り方などを検証する方針。

 同統計で本県の急性心筋梗塞の死亡率(10万人当たり)が男女とも全国ワーストという現状を踏まえ、原因究明を目的に初めて調査。同日、福島市で報告会を開き、公表した。

 県は福島医大の協力で、2017年1~12月に死亡した県北地方の住民のうち、同統計で死因が急性心筋梗塞と分類された人または疑いがある人など計260人の診療記録や死亡までの状況を調査。世界保健機関(WHO)の診断基準を用いた結果、約7割に当たる177人が判定不能で、急性心筋梗塞「あり」は41人(15.7%)、「なし」は42人(16.2%)だった。

 また、同統計で急性心筋梗塞と分類された患者230人の約14%が急性心筋梗塞ではなかった一方、同統計で急性心筋梗塞ではないと分類された30人の13.3%が急性心筋梗塞だった。

 統計と今回の調査結果が異なる点について県は、循環器系疾患の自宅死亡割合が高いことなどを踏まえ、死亡時の情報収集や死因診断が難しいことが背景にあると分析。ただ、メタボリック症候群の割合や喫煙率が高いなど、急性心筋梗塞の危険因子となる県民の健康指標は悪化しており、健康対策が重要としている。