豪から遺族の元に「日章旗」返還 太平洋戦争中戦死の阿部さん

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チャールズワースさんから日章旗を受ける匡子さん(右)

 オーストラリア人男性が所有していた日章旗が、太平洋戦争中にビルマ(現ミャンマー)で戦死した郡山市の元日本兵、阿部睦雄さんのものと分かり、25日、遺族に返還された。

 同市遺族会などによると、阿部さんは1916(大正5)年に同市で生まれた。44年に多くの犠牲者を出した「インパール作戦」で戦死した。27歳だった。

 日章旗は、オーストラリアの会社員リアム・チャールズワースさん(29)が保管。同国海軍に所属していた祖父が香港に入港した際、インパール作戦に参加した英国兵から入手したとみられる。チャールズワースさんが遺族への返還を希望し、オーストラリア大使館に相談。同市遺族会が調査したところ、阿部さんの遺留品であることが判明した。日章旗は縦約50センチ、横約70センチ。

 阿部さんの命日に当たる25日に、同市で返還式が行われた。チャールズワースさんが「敬意を込めて守ってきた。大変お待たせした」と述べて、阿部さんの弟和元さんの妻匡子さん(84)に手渡した。匡子さんは「本当に感激している。みんなの思いが天に通じたのかと思う」と感謝の言葉を述べた。