イノベ構想を軸に戦略骨子案 経産相報告、地元企業の参画拡大

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 浜通りに新産業を集積する福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想を巡り、経済産業省は30日、イノベ構想を軸に産業発展を進める戦略の骨子案を示した。2020年度末に迫る復興・創生期間の終了を見据え、地域経済に波及させる仕組みの構築や企業誘致に関する財政支援の継続などが柱。企業誘致を加速し、地元企業とのマッチングも図り、持続的な経済発展を目指す。

 戦略は「福島イノベーション・コースト構想を基軸とした産業発展の青写真」。福島市で同日開かれた原子力災害からの福島復興再生協議会で世耕弘成経産相が報告した。

 骨子案には〈1〉廃炉〈2〉ロボット・ドローン〈3〉エネルギー・環境〈4〉農林水産―の4分野で現状や将来像を明示した。地域経済に波及させる方策については、東京電力などの発注方法を改善し、地元企業の調達拡大を図るほか、エネルギー分野では風力発電設備の部品製造への地元企業の参画拡大に取り組む。世耕氏は「企業の進出に伴い必要となる弁当や制服などのサービスも重要」と述べ、地元商業・サービス業の情報が共有できる体制もつくる。

 また実証プロジェクトや新技術開発への支援、企業誘致を進める立地補助金や税制優遇など既存の財政支援の継続も検討する。「福島イノベーション・コースト構想推進機構」の体制強化のほか、人材育成面では企業と連携した教育プログラムなども展開する。

 イノベ構想は地元企業との関わりや経済効果が見えにくいとの指摘があり、産業発展の将来像を示すことで参画企業の拡大につなげる。今後、地元の意見を踏まえ、県、経産省、復興庁が具体的な施策を検討する。

 内堀雅雄知事は昨年8月の同協議会で「産業発展の青写真を示してほしい」と求めていた。内堀知事は協議会後、記者団に「具体的な国の支援策について議論を深めてほしいと提言した。関係機関と力を合わせ、より良い青写真をつくっていきたい」と語った。