「伊藤若冲展」1万人突破! 県立美術館、最初の週末にぎわう

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開幕後初の週末、若冲の多彩な作品に見入る大勢の来場者=30日午前、福島市・県立美術館

 江戸中期の画家伊藤若冲(じゃくちゅう)(1716~1800年)の作品を紹介する「東日本大震災復興祈念 伊藤若冲展」が開幕して最初の週末となった30日、会場には大勢の来場者が訪れ、26日の開幕からの来場者数は1万人を突破した。

 福島市はこの日気温が上がらず、2月上旬並みの寒さとなったが、会場ではほぼ全ての作品の前に人だかりができ、来場者の熱気に包まれた。中でも県外からの来場者が目立った。

 時間は午前9時30分~午後5時。チケットは一般1500円、学生1100円。高校生以下と障害者手帳を持っている人は無料。郡山市出身の俳優西田敏行さんによる「音声ガイド」の利用は1台600円(いずれも税込み)。問い合わせは県立美術館(電話024・531・5511)へ。

 展覧会は福島民友新聞社と県、県教委、県立美術館、福島中央テレビでつくる実行委員会の主催。福島民友新聞創刊125周年記念事業、福島中央テレビ開局50周年記念事業。

 県外からツアー客続々

 来場者が早くも1万人を超えた、福島市の県立美術館で開催中の「東日本大震災復興祈念 伊藤若冲(じゃくちゅう)展」。開幕後最初の週末となった30日は、県外からのツアー客なども目立った。県外からの来場者は作品への驚きとともに、本県の復興支援に向けた思いも口にした。

 千葉市の医師花沢寿(ひさし)さん(56)は妻佳子さん(53)と訪れた。印象に残った作品は「蓮池図(れんちず)」。「若冲が、天明の大火で大きな被害を受けた地元京都の復興を祈って描いたと考えられる」とした京都国立博物館名誉館員の狩野(かの)博幸さんの解説を館内で目にした。「そういう見方があるのかと、新鮮に感じた」

 2013(平成25)年の「若冲が来てくれました」展にも訪れており、県立美術館は6年ぶり。この日は天栄村のブリティッシュヒルズに宿泊するという。佳子さんは「こうして福島を訪れることが、何か少しでも復興支援につながればうれしい」と話した。
 満員のツアーバスに乗って県立美術館に来た新潟県三条市の主婦細井美也子さん(66)は、近年の「若冲ブーム」が始まる前からのファン。「双鶴(そうかく)・霊亀図(れいきず)」や、野菜を描いた作品をじっくりと鑑賞した。「近くから見て、次に遠くから見ました。水墨画の素晴らしい作品が多く、来て良かった」と声を弾ませた。

 宮城県岩沼市の長田幸夫さん(79)は妻京子さん(75)と訪れた。数年前に四国の寺で見て以来、久しぶりに若冲作品を鑑賞したという長田さんは「自分の想像を超える感性が素晴らしい」と笑顔。「昔の日本に、これだけの天才がいたんですね」と、驚きを隠さなかった。