絶好機!東北DC...『福島色』前面に 古関朝ドラや日本酒など

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本県の観光をリードする会津若松市の鶴ケ城=4日

 東北6県を舞台とした東北デスティネーションキャンペーン(DC)の開催が決まった。東北の魅力を全国へ発信する大型企画は、観光誘客の絶好機となる一方、自然や温泉、日本酒など観光資源が似通った東北で本県の魅力をいかに発信するかがポイントとなる。県内の関係者は"独自色"の重要性を指摘した。

 「東北6県が対象だとピンぼけになる可能性があり、6分の1にならないようにすることが大切」。鶴ケ城などを管理運営する会津若松観光ビューローの新城猪之吉理事長(末廣酒造社長)は個性ある仕掛けの必要性を語った。国認定の「観光カリスマ」としても知られる渋川恵男(ともお)会津若松商工会議所会頭も「エリアが広がれば効果も薄まる。旧態依然のキャンペーンではチャンスを取り逃がしてしまう」とする。いわき観光まちづくりビューローの担当者は「ほかの地域と差別化を図って、どういわきを売り込むか」と思案する。

 2019年から21年にかけての流れに乗った効果に期待する声も。

 福島市では今年6月に東北絆まつりが開かれ、来年は東京五輪野球・ソフトボール競技が行われるほか、同市出身の作曲家古関裕而をテーマとしたNHKの連続テレビ小説が放映される。同市観光コンベンション推進室の担当者は「この流れをDCにつなげたい」と意欲。21年度中の全線復旧を目標としている只見線の利活用に取り組む奥会津郷土写真家の星賢孝さん(70)=金山町=は「DCと全線復旧に向け、誘客を図る仕掛けを考えていく必要がある」とする。

 15年のふくしまDCは4~6月だったが、東北DCは通常より長い6カ月の期間が設定された。このため、夏の行事・イベントもDC期間中に当てはまる。毎年7月末に開催される相双地方の国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追」もその一つ。主催する相馬野馬追執行委員会の担当者は「野馬追は東北6県の夏祭りの"初陣"を飾る伝統行事。DCを通じて多くの人に観覧していただきたい」と語気を強めた。

 本県は東北の玄関口となる強みがある。郡山市観光協会の担当者は同市と周辺14市町村による「こおりやま広域連携中枢都市圏」や、会津地方などとの連携を考えていく必要性を強調。「玄関口で、どれだけ足を止めてもらえるかが鍵だ」とし「入念な準備をして臨まなければならない」と話した。