はやぶさ2「何度も着陸リハ」 出村会津大教授ミッション解説

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
はやぶさ2プロジェクトの意義について語る出村教授

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機はやぶさ2プロジェクトに参画している会津大の出村裕英教授(48)は12日、会津工高(会津若松市)で開かれた創立記念講話で講師を務め、宇宙の謎の解明に取り組むプロジェクトの概要や意義について熱弁を振るった。出村教授は「日本の宇宙探査の技術に感動し、宇宙分野を目指す人が出てきてほしい」と生徒に呼び掛けた。

 出村教授は冒頭、2014(平成26)年12月に、はやぶさ2を搭載したH2Aロケットが種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられる様子の映像を公開、臨場感あふれる音も交えて生徒の心をつかんだ。

 出村教授は、地球から約3億1400万キロ離れた小惑星りゅうぐうへの着陸や、小惑星の詳細な観測、世界に類を見ない人工クレーターを作る衝突装置の運用など、難易度の高い数々のミッションの流れについて解説。その上で「ミッションには会津大や県内企業が深く関わっている。会津大と福島県の企業なくして、はやぶさ2のミッションは成功しない」と語った。

 順調に見えた探査機の運用だったが、りゅうぐうの地表面が想定以上に岩だらけだということが観測結果で判明し、「着陸は絶望的」(出村教授)になったという。出村教授は「着陸場所の選定の鍵となったのが会津大が提供した(りゅうぐうの)3次元立体地図データだった」と説明し、「探査機を精密に制御するための12本の噴射装置の特性を調べ、着陸のリハーサルを何度も繰り返し行った」と着陸成功の舞台裏を語った。

 出村教授は「はやぶさ2が地球に持ち帰ってきた試料を解析し、地球の海と人類の起源に迫ることが最大の目的」とプロジェクトの意義を強調。最後に、回転するりゅうぐうと、初代はやぶさが着陸した小惑星イトカワの画像をスライドで投影すると、3Dメガネを掛けて観察した生徒らは宇宙の神秘に興味を抱いた様子だった。