「誰でも集まれる場に」 飯舘・大倉簡易郵便局、8年ぶり再開

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営業を再開した大倉簡易郵便局と高野さん(中央)。局舎を建て替え、再開にこぎ着けた

 飯舘村の大倉簡易郵便局が15日、東京電力福島第1原発事故による全村避難後、約8年ぶりに村内で営業を再開した。「うれしい気持ちの一言。誰でも集まれる郵便局にしなきゃね」。懐かしの制服姿で窓口に立った局長の高野京子さん(60)は笑顔を浮かべた。

 原発事故後、高野さんは相馬市に避難した。それでも「(原発事故で)閉鎖が決まったときから、いずれはやりたい気持ちがあった」と、営業再開への強い決意は消えることはなかった。村の避難指示が大部分で解除され、住民らから再開を求める声もあり、局舎を建て替えるなど再開の準備を進めてきた。

 簡易郵便局は、日本郵便と契約を交わした個人や法人が業務を受託する郵便局で、地域との関わりが深い。高野さんは2007(平成19)年の開局当初から局長を務め、地域住民らと交流してきた。

 局の近くには釣りのスポットもあり、釣り客との触れ合いも思い出だ。「(村に)住んでいる人だけでなく、釣りに来た人も立ち寄ってくれてね。いろいろな地域のことを知れたよ」と回顧する。

 高野さんは営業再開を喜ぶが、「ブランクがあって知識が追い付かない。また一つ一つ勉強しないと」と苦笑い。目指すのは原発事故前のようなアットホームな郵便局だ。「誰でも気軽に、気楽に立ち寄ることができる郵便局にしたい」

 住所は飯舘村大倉字大倉575。取り扱い業務は郵便、貯金、生命保険の3サービス。営業時間は午前9時~午後4時。土、日曜日は休み。