「伊藤若冲展」後期展示スタート 新たに30点、奥深さに触れる

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後期展示が始まり、代表作「象と鯨図屏風」に見入る来場者=16日午前、県立美術館

 江戸中期の画家伊藤若冲(じゃくちゅう)(1716~1800年)の作品を集めた「東日本大震災復興祈念 伊藤若冲展」(福島市・県立美術館)は16日、後期展示が始まった。鯨と象をダイナミックに描いた大作「象と鯨図屏風(びょうぶ)」など約30点が新たに展示され、来場者が若冲の魅力や奥深さに触れている。

 後期展では大根を釈迦(しゃか)に見立てるなど多彩な野菜で釈迦入滅を描いた「果蔬(かそ)涅槃図(ねはんず)」、細かい筆遣いが注目の「鸚鵡図(おうむず)」、春を感じさせるような表情の猿が描かれた「猿図」などが新たに並んだ。

 会期は5月6日まで。月曜日は休館(29日、5月6日は開館)。若冲展は午前9時30分~午後5時。チケットは一般1500円、学生1100円。高校生以下と障害者手帳を持っている人は無料。福島民友新聞社と県、県教委、県立美術館、福島中央テレビでつくる実行委員会の主催。

 「実物見なければ分からないすごさ」

 「生きた筆遣いに衝撃を受けた」「実物を見なければ分からないすごさ」。「東日本大震災復興祈念 伊藤若冲(じゃくちゅう)展」の後期展示初日となった16日、福島市の県立美術館を訪れた大勢の来場者からは奇才、伊藤若冲への感嘆の声が上がり、会場は熱気であふれた。

 後期展から展示が始まった「象と鯨図屏風(びょうぶ)」は陸と海の巨大生物を描き、見る人を圧倒する迫力がある。「果蔬涅槃図(かそねはんず)」は縦約182センチ、横約96センチと大きく、見応え十分だ。どちらの作品の前にも人だかりができていた。

 「若冲作品の魅力は現代の視点で見ても新しさが感じられること」と話すのは、大の若冲ファンの二本松市の男性(31)。今回の若冲展では初日、会場に一番乗りを果たし、後期展も初日に足を運んだ。新たに展示された作品も含め「若冲作品をじっくりと楽しめた」と満足そうだった。

 県外からの来場者も多かった。仙台市から高速バスで訪れたという女性グループは「若冲作品に魅了された。花見山も楽しめて良い一日になった」と若冲とともに福島観光を満喫した様子だった。