歴史学者・朝河貫一を顕彰 福島・立子山、NPO設立申請へ

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理事長に就任予定の朝倉さん

 地域振興や次世代育成などに向け、福島市立子山地区の住民有志は本年度、NPO法人「地域のみんなのチカラ」を設立する。活動の一つに、二本松藩士の子で、立子山地区で幼少期を過ごした世界的歴史学者・朝河貫一の顕彰を盛り込んでいる。既に設立総会を開いて準備を整えており、NPO設立を市に申請する。

◆「精神形成の土地」

 昨年活動した「立子山朝河貫一博士没後70年記念講演会開催実行委員会」の委員ら10人で発足。立子山地区は人口減少や少子高齢化が進み、地域活動の担い手不足が深刻化している。そこで住民が助け合いの精神を持ち、安心して住み続けられる活動を展開することにした。名称の「チカラ」には「知恵、活動、ライフサポート」の思いを込めた。

 NPOの活動は、本年度に朝河の偉業を学んでもらう組織を発足させ、来年度に専門家らを招いて講演会を開催する。このほか介護予防体操や通学路周辺の清掃を実施し、来年度は夏祭り「子ども盆踊り」支援も行う計画だ。

 理事長に就任予定の朝倉鉄哉さん(77)は「地域住民が互いに補い、生き生きと暮らせる地域づくりに取り組みたい」と意気込む。朝河顕彰については「朝河の功績や関係する立子山の歴史を後世にしっかりと伝えたい」と将来を見据えた。

 朝河を研究する早大文学学術院教授の甚野尚志さん=福島市出身=は、朝河の精神は立子山の風土で形成されたとし「立子山が世界的学者を生んだ素晴らしい土地であることを再認識する必要がある。朝河の偉業を立子山から世界に知らせることが重要だ」と語った。

 朝河貫一(1873~1948年) 二本松藩士・朝河正澄の子として生まれ、父の立子山尋常小校長への就任に伴い立子山・天正寺に移住。同寺には貫一の落書きが保存されている。

 県尋常中(現安積高)、東京専門学校(現早大)を経て渡米。米イェール大で教授を務めた。日米開戦を回避させようと、ルーズベルト米大統領から昭和天皇への親書草案を作成した。

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