福島・県南地方2ダム、貯水率低下 田植え前に渇水不安

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羽鳥ダムの農業用水供給エリア

 少雪や少雨などの影響で県南地方のダム貯水率が著しく低下している。羽鳥ダム(天栄村)では平年同時期に80%以上ある貯水率が18日現在で59%、昨年同時期に100%だった藤沼ダム(須賀川市)の貯水率は18日現在75%にとどまる。

 二つのダムは昨年も渇水に悩まされており、田植えが本格化する時期を控え、関係者には不安が募る。

◆13年以降最低 羽鳥ダム

 羽鳥ダムは、県南5市町村の計約3200ヘクタールに農業用水を供給。農業用水を引く羽鳥疏水を管理する矢吹原土地改良区(矢吹町)の鈴木禎一事務局長(52)は「昨年が一番大変と思っていたが、今年はさらに厳しい」と頭を抱える。

 同土地改良区によると、2013(平成25)年以降のこの時期で、今年の貯水率が最も低いという。10月~翌年3月の降水量の合計が過去20年平均の55%、ダム管理所の累計降雪深も過去10年平均の75%にとどまっている。

 同土地改良区は取水開始を前に、貯水率を65%と想定し取水計画を策定。6月は8日間、7月は14日間、8月は4日間の断水を予定している。最悪の場合は出穂期近くの8月10日から断水する方針だ。

 4月4日には白河市大信の市道下に埋設された幹線用水路からの漏水があった。調査の結果、水路のつなぎ目部分6カ所から漏水が見つかり、17、18の両日で補修した。

◆降雪量が影響 藤沼ダム

 藤沼ダムは須賀川市長沼、稲田、桙衝(ほこつき)の3地区の農地約830ヘクタールに農業用水を供給。昨年はこの時期の貯水率が100%だったにもかかわらず、渇水に見舞われた。取水管理者の江花川沿岸土地改良区(同市)の担当者は「梅雨の降雨がなければ、昨年の二の舞いになる」と懸念する。

 同改良区によると、藤沼ダムは同市滝地区を流れる簀子川からの引き込みのほか、自然降雨で貯水。しかし、冬場の降雪量が少なく、同時期の貯水率がここ3年間で最少となった。

 川の水を利用する農家のため、同改良区は川からの貯水を予定通り19日で停止、25日から受益地にダムの水を供給する。農家には節水を呼び掛けている。