元マリーゼ...『本拠地』に感謝 Jヴィレッジ・なでしこ公式戦

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「素晴らしい時間にしたかった」と話した小野選手

 8年分の特別な思いを胸にピッチに立った。Jヴィレッジで20日に行われたなでしこリーグ公式戦。マイナビベガルタ仙台には、Jヴィレッジを拠点としていた東京電力女子サッカー部マリーゼ(休部中)に所属していた選手の姿もあった。「大切な日」。元マリーゼ選手らは、試合開始のホイッスルに込み上げる感情を抑え切れなかった。

 「素晴らしい時間にしたかった」。仙台のMF小野瞳選手(30)は試合に臨んだ気持ちをこう表現した。2011(平成23)年にマリーゼに入団。原発事故で本拠地の天然芝ピッチに立つことはかなわなかった。試合が近づくと、「マリーゼが復活したらどうなるんだろう。マリーゼとベガルタの対戦が見てみたい」とふと思った。試合ではジェフユナイテッド千葉レディースに0―1で敗れたが、「ベガルタとしての『スタジアムデビュー戦』は負けたけれど、もしもマリーゼだったなら、デビュー戦はどうなっただろう」と思いを膨らませた。

 仙台にいる元マリーゼ選手5人のうち、小野選手を含め3人が出場した。キャプテンマークを巻いたMFの安本紗和子選手(28)は応援スタンド側に見えた「J―VILLAGE(ジェイ・ヴィレッジ)」の文字に「戻ってきたんだな」と実感。チーム最多となる4本のシュートを放ったFWの浜田遥選手(26)は「震災があった時、この場所でサッカーができるとは思わなかった。再開に向けて頑張っていただいた」と感謝の言葉を口にした。

 1154人が詰め掛けたスタンドには、マリーゼのGKだった増田亜矢子さん(43)の姿があった。増田さんは東電職員として復旧に携わった。サポーターの歓声に「試合のある週末はいつもこんな雰囲気だった」と振り返った。

 マリーゼの試合開催日になると、ボランティアスタッフとして清掃などを担当していたという安田正吉さん(69)=いわき市=はマリーゼのユニホームを着て応援。「スタジアムのゲートをくぐった瞬間、8年前がつい先週のような気持ちになった」と話し、「五輪が終わったらマリーゼも復活すればいい」と笑った。

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