店舗の「面積基準」緩和へ 福島県、大型店進出に一定のニーズ

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 県商業まちづくり推進条例の基本方針の見直しを巡り、県は23日、大型店の進出に際し県に届け出が必要となる「特定小売商業施設」の店舗面積の基準を、現行の6000平方メートルから8000平方メートルに緩和する方針を示した。実現すれば、2006年10月の同条例施行後、基準変更は初めて。

 県が同日、県庁で開いた商業まちづくり審議会に見直し案を諮問した。県によると、店舗面積が6000平方メートル以上の大規模小売店舗の県内への出店数(2012~18年度)は東北6県で最少の2件。県の調査では、消費が県外に流出したり、買い物環境について町村部の住民らの満足度が低い傾向が明らかになっている。

 県はこうしたデータなどを基に、大型店進出に一定のニーズがあると判断。県が昨年度実施した県内59市町村や商工関係109団体へのアンケートでは「一定の抑制は必要だが緩和も必要」とする声が約半数に上っており、県は基準の撤廃ではなく緩和が妥当と結論付けた。

 都市計画法では床面積1万平方メートル以上でより出店規制が厳しくなる。このため県は、床面積1万平方メートルを上限に店舗面積の新基準を算出。東北地方に立地する床面積1万平方メートル程度の店舗面積は床面積の8割程度が多く、店舗面積の基準を8000平方メートルに設定した。

 審議会では、委員から基準面積の変更に理解を示す意見があった一方、「小規模店などへの影響を見通せない部分もある」として県に追跡調査を求める指摘も出た。県は26日から約1カ月間、県民意見を公募するほか、5月から市町村や商工関係団体に説明する。県は公募意見を踏まえ最終的な改定案をまとめ、年内にも基本方針を見直す方針。

 基本方針の見直しを巡って県は、特定小売商業施設を誘導する際、これまでは単独の市町村で満たす必要があった交通の利便性や人口規模などに関する六つの要件を、複数の自治体でつくる広域的な圏域で満たせば十分となるように緩和する方針も示している。

 「イオンモール」伊達へ出店計画

 大型店を巡っては、イオンモール(千葉市)が伊達市の国道4号沿いに「イオンモール北福島(仮称)」の出店を目指している。関係者によると、計画では施設は3階建てで、延べ床面積約10万平方メートル。店舗のほか、屋内レジャー施設、周辺自治体の行政窓口などを備えた複合型施設とする方針という。今回の基準面積の緩和は、出店の動向に影響しないとみられる。