「道の駅ならは」新たな船出 8年ぶり再開、観光再生へ活気を

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8年ぶりに営業再開し、来場者でにぎわう道の駅ならは=25日午前、楢葉町

 「町が活気づく」。東日本大震災、東京電力福島第1原発事故以降、休館していた楢葉町の道の駅ならはが25日、約8年ぶりに温泉施設など一部の営業を再開した。施設は客船をモチーフにしており、「令和」の到来を目前に控えた中での新たな船出。町は20日に全面再開した国内有数のサッカー施設、Jヴィレッジと連携し、にぎわい創出に向けた取り組みを加速させる。

 初日は午前11時に営業を開始すると、再開を待ちわびた住民らが続々と訪れた。売店で菓子などを購入した広野町の女性(63)は「震災前は温泉や新鮮な野菜を目当てに頻繁に訪れていた。地域の活性化につながってほしい」と願った。

 日光が差し込む浴場では、長距離運転の疲れを癒やすドライバーの姿も目立った。茨城県から仙台市に向かう途中で立ち寄った同市のトラック運転手の男性(48)は「国道6号沿いで温泉に漬かって休憩できる施設はありがたい」と喜んだ。

 楢葉町によると、震災前の道の駅ならはの利用者数は年間約30万人で、交流人口拡大の中核を担う施設だった。町などは道の駅にかつてのにぎわいを取り戻そうと、車で約10分の距離にあるJヴィレッジの利用者を呼び込むための戦略を練る。サッカーファンの関心を引き寄せるため今後、館内に日本代表のサイン入りユニホームやサッカーボールを展示するコーナーを開設する予定だ。

 渡辺正純駅長(59)は「道の駅の魅力を高め、Jヴィレッジの利用者に少しでも長くこの地域に滞在してもらうための仕組みを作りたい」と力を込める。

 ◆松本町長「にぎわい生み出す」

 道の駅ならはの再開を祝い、現地でセレモニーが行われた。楢葉町の松本幸英町長が「地域振興に結び付け、にぎわいを生み出していきたい」とあいさつし、国や県の関係者と共にテープカットした。

 道の駅ならはは2001(平成13)年6月、県内7番目、浜通りの国道6号沿いでは初の道の駅として誕生した。震災、原発事故後は双葉署の臨時庁舎などとして活用されていたが、町はJヴィレッジの全面再開に合わせて営業を再開できるよう準備を進めていた。

 営業を再開した温泉施設は、鉄骨2階建てで延べ床面積は約1550平方メートル。冷え性などに効果がある泉質の浴場や、地元の特産品などを販売する売店、フードコートを備える。敷地内には物産館と休憩施設があり、いずれも来春に再開する予定。

 温泉施設の営業時間は午前10時~午後9時。入浴料は中学生以上700円、小学生300円。問い合わせは町振興公社へ。

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