再生探る「浄土平観光」 磐梯吾妻スカイライン5月31日再開通

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除雪が進む磐梯吾妻スカイライン。県は5月31日の再開通を目指している=23日

◆商業エリア再開、収益面課題

 吾妻山(一切経山)の噴火警戒レベルが1に引き下げられ、全面通行止めが続いていた磐梯吾妻スカイライン(28.7キロ)が5月31日に再開通する見通しとなった。

 ただ火山ガスの濃度が高い場所があり登山道が規制されるほか、浄土平のレストハウスは商業エリアで再開の見通しが立たないなど影響は色濃く残る。

◆除雪スタート

 気象庁が噴火警戒レベルを引き下げた翌日の23日から、県はスカイラインの土湯側で除雪をスタートさせた。初日こそ除雪した距離は600メートルにとどまったが、2日目には1キロに延び、25日時点でゲートから2.6キロまで進んだ。県道路管理課は「雪の量は例年より少なく、順調に進んでいる」と作業状況を説明する。

 スカイラインは2015(平成27)年に硫化水素の濃度が基準値(10ppm)を超え、通行止めになった経緯がある。浄土平から高湯側に下った霜降地区では高い濃度を計測しており、県は濃度が基準値を超えれば再び規制する方針だ。

◆経営努力も限界

 「(浄土平は)本県を代表する観光地。長年人を呼び込む努力を続けてきたが限界に達した」。レストハウスを運営してきた県観光物産交流協会の担当者は厳しい経営状況を明かした。

 施設は噴火警戒レベルの引き上げに伴い休止に追い込まれた。例年4~11月に営業し、レストランと売店からなる商業エリアのほか、トイレを備え、観光客や登山客の休憩所、避難所の役割を果たしてきた。

 協会は県と委託契約を結び、1978年度から昨年度まで施設を運営してきたが、前回、噴火警戒レベルが引き上げられた2014年12月以降、商業エリアの売り上げは伸び悩んだ。

 かつて教育旅行や企業研修の人気のスポットだった浄土平。原発事故の影響も続き、15年度の売り上げは前年度比約36%減の1億890万円にとどまり、初めて赤字に転落した。

 改善を見通せず協会は本年度、県と契約を結ばなかった。県は現地の状況を確認しながら運営方針を検討する考えだが、商業エリアを再開させても収益面の問題を克服できるかは不透明だ。

◆登山道に規制

 登山道は火山ガスに加えて熱水などが噴出する恐れもあるとして、大穴火口周辺の「浄土平~一切経山」「浄土平~酸ケ平避難小屋~鎌沼東」「浄土平~酸ケ平避難小屋~一切経山」の三つのルートで通行が規制される。

 福島地方気象台によると、火口北西に設置されている火山ガス観測装置で噴気に含まれる二酸化硫黄の値の上昇が確認されている。監視カメラでは火口周辺で地熱域の拡大がみられ、気象台は「(地下の熱が)地表面に現れている可能性がある」と分析する。

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