「スマート農業」モデル構築へ 5月から南相馬・小高で検証事業

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 県を代表とした共同事業体は5月から、ロボットや人工知能(AI)などの先端技術を活用する「スマート農業」の効果検証事業を南相馬市小高区の水田で始める。原発事故に伴う避難指示が解除された地域では担い手不足を背景に経営の規模拡大が進められており、県などは事業を通じてスマート農業の可能性やモデル構築を模索する考え。

 農林水産省が本年度から取り組むスマート農業のプロジェクト採択を受け、県が29日までに2年計画の実証内容を発表した。

 本年度は南相馬市の紅梅夢ファームが実証農場29ヘクタールで水稲を栽培。衛星利用測位システム(GPS)の位置情報を取得して自動運転するロボットトラクターや収穫したコメの食味や収穫量のばらつきをマップ化するコンバインを導入、労働時間を含む幅広いデータを収集する。来年度は58ヘクタールに拡大し、収集したデータを基に肥料の適切な散布などを実施。収益性向上や品質安定化、作業効率化を図る。

 県によると、浜通りなど12市町村で営農が再開された面積は昨年3月末現在、震災前の約4割に当たる4344ヘクタール。県は「スマート農業は担い手不足の問題を解決し、地域農業の救世主となる可能性がある。事業でコスト面なども検証したい」(農業振興課)としている。共同事業体は福島大やクボタ東京本社、福島相双復興推進機構(福島相双復興官民合同チーム)などが構成員。