両陛下に期待の声...被災地訪問「令和でも」 国民目線の訪問を

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皇太子時代にふたば未来学園高で授業を視察する天皇、皇后両陛下=2015年10月8日、広野町

 災害が多発した平成に上皇ご夫妻が特に力を入れられた被災地訪問。天皇陛下も皇太子時代から、全国の被災地に足を運び続けた。「国民目線の訪問を続けて」「時代に応じた新しい挑戦を」。天皇、皇后両陛下と触れあった被災者からは、今後への期待の声が上がる。

 両陛下は東日本大震災後、被災地お見舞いや復興状況視察で本県を3度訪れている。2011年7月26日には郡山市のビッグパレットふくしまの避難所や、仮設住宅を訪問。皇后さまは、津波で長女を亡くした女性の話を聞くと涙を浮かべられたという。

 13年9月22日にも同市を訪問、仮設住宅で避難生活を送る双葉町民を励まされた。避難先を転々としていた女性から話を聞いた陛下は「悲しみはいかばかりかと思います」といたわった。また、屋内遊び場「ペップキッズこおりやま」を訪れた際には、元気に遊ぶ子どもたちに積極的に声を掛けられた。15年10月8日には、同年4月に開校した広野町のふたば未来学園高で、再生可能エネルギーを学ぶ授業を視察された。

 本県以外では、両陛下は13年11月、東日本大震災で被災した約450人が入居する岩手県釜石市の応急仮設住宅を訪れ、高齢者に「よくご無事で」「お体に気をつけて」と声を掛け続けた。

 自分の置かれている状況を両陛下に説明していた高齢女性が、突然泣き始めた。皇后さまは陛下と目を合わせ、陛下が無言でうなずくのを確認すると女性の手に自らの手をそっと重ねた。

 この様子を近くで見ていた釜石市の野田武則市長(66)は「2人がお心を通じ合わされ、被災者に寄り添っている」と確信した。

 「陛下には、上皇さまの30年間の歩みを大事にされた上で、それだけに固執するのではなく、時代に応じた新しいやり方にも挑戦していただきたい。皇后さまは、これまでの苦労を今後の活動に生かしてほしい」と期待を寄せている。

 両陛下は18年9月、九州北部の豪雨災害で大きな被害が出た福岡県朝倉市の仮設住宅を訪れた。豪雨で家が全壊し、仮設住宅で暮らしていた元自治会長の手嶋弘幸さん(67)はこんな場面を覚えている。

 手嶋さんら被災者代表と両陛下との懇談が終わり、車に乗る直前、陛下は少し離れたところにいた被災者らに気付き、自ら近寄って励ましの言葉をかけた。予定になかった行動に、被災者から歓声が上がった。

 手嶋さんは、一連の動きを「本当に自然で、『常に国民と共に』という思いが染みついているんだと思った」と振り返る。「令和の時代も、災害が起きればすぐに現地に足を運ばれる陛下の姿が目に浮かぶ」と笑顔を見せた。

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