いわきに「100円飲食店」登場 福島県に広がる子どもの居場所

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 子ども食堂など「食」をきっかけにした子どもの居場所づくりの動きが県内で広がっている。いわき市に100円で食事のできる飲食店が登場した。「子どもたちの夢をかなえてあげたい」。温かい支援の手が差し伸べられている。

 いわき市平の新川沿いにある飲食店「Misaki Lounge(ミサキラウンジ)」。夕日が差し込む店内に元気な笑い声が響いた。この日のメニューはミートボール定食、から揚げ丼、たぬきそば、たぬきうどん。待ちかねた様子の少年は「おいしい」と夢中で麺をすすった。

 店舗をオープンしたのが昨年10月、「こどもラウンジのいえごはん」は今年4月に始めた。高校生以下の特別メニューとして丼物や定食、麺物の3種類を毎日午後5時~同9時に提供している。「子どものころは夕飯が楽しみだった。気兼ねなく、手作りの温かい料理を食べてほしい」。企画した山崎次朗さん(36)はにっこり笑った。

 きっかけは知人やスタッフの話だった。共働きで忙しく、夕食を作れずにコンビニの弁当などで済ませる家庭もある。

 山崎さんは実態を知るうちに、社会問題化する「子どもの貧困」で注目されるこども居場所づくりに関心を持つようになり、飲食店に携わる立場として何かしたいと考えた。

 ランチで使う野菜などをやりくりしながら日替わりのメニューを考える。手作りにこだわり、子どもでも気兼ねなく注文できるようにと100円にした。「採算は度外視です。家族だんらんを経験してほしい」

 現在、1日数組の親子連れが店を訪れる。将来的には子ども同士で集えるような場所にしたいと思い描く。保護者も安心できる空間として「塾に行く前などに、子どもたちが集まれるようになればうれしい」と山崎さんは見据えた。

 「民間」取り組みに期待

 県内にある子ども食堂は41カ所(1月1日現在)と2017(平成29)年9月21日時点の13カ所から3倍超に増えた。学校や家庭以外の「第3の居場所」として注目されている。寄付やボランティアに頼るなど運営面が課題で、県や「ふくしまこども食堂ネットワーク」などが支援に乗り出した。

 ミサキラウンジのように飲食店が居場所づくりに関わるのは珍しく、ネットワークの江川和弥代表は「少子化は急激に進んでおり民間の取り組みは大歓迎だ」と期待を込めた。

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