10万人超えた「伊藤若冲展」6日閉幕 奇才の世界...見納め迫る

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閉幕が間近に迫る中、大勢の来場者でにぎわう会場

 福島市の県立美術館で開催中の「東日本大震災復興祈念 伊藤若冲(じゃくちゅう)展」は、閉幕まで残すところ5、6日の2日間となった。江戸中期の画家伊藤若冲(1716~1800年)の大胆でユーモアあふれる作品の数々を見逃すまいと、閉幕が間近に迫った4日も大勢の人が来館。来場者が10万人を超えた注目の展覧会は今、最後のにぎわいを見せている。

 「閉幕間際に何とか来ることができた」。西郷村の公務員塩谷慎介さん(44)はそう話し、「若冲の精密な表現を堪能した。鶏とか動物を描いているイメージが強いが、『付喪神(つくもがみ)』を描いた作品などからは若冲の違った一面を見ることができた」と満足した表情を見せた。

 福島市の鈴木富恵さん(62)は前期展示と、展示替え後の後期展示に1回ずつ足を運んだ。「コイや写実的な鶏の絵が素晴らしい。海外から出品された作品を含むこれだけの作品を地元福島市で見ることができるとは。来て良かった」と笑顔で話した。

 県外からも大勢の人が訪れている。山形県米沢市の自営業江田信久さん(66)は盲導犬のPRのためラブラドールレトリバーの雄「ビスタ」(8)と共に訪れた。「実際に展覧会に来なければ分からないものがあると感じた。椅子に座ってじっくり鑑賞し、若冲の独創的な発想を楽しめた」と振り返った。

 展覧会をきっかけに本県の魅力に気付いたという人も。友人と訪れた横浜市の会社員峯朋子さん(49)は土湯温泉に宿泊した。「泉質も料理も満足。これまで福島は、仙台や北東北に行く『途中』というイメージであまり来たことがなかった。今回来ることができて良かった」と声を弾ませた。

 若冲展は午前9時30分~午後5時。チケットは一般1500円、学生1100円、高校生以下と障害者手帳を持っている人は無料。3月26日に開幕し、2日に来場者10万人を突破した。5日はこどもの日に合わせ、小学生以下の来場者先着500人にポストカードをプレゼントする。