福島県担当者「寝耳に水」 吾妻山・警戒レベル「2」引き上げ

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 気象庁は9日、本県と山形県にまたがる吾妻山(一切経山)の噴火警戒レベルを「活火山であることに留意」の1から、「火口周辺規制」の2へ引き上げた。

 県観光交流課は9日、昨年9月の休止以降、初めて浄土平レストハウスの状況を確認したばかりだった。31日に予定されていた磐梯吾妻スカイラインの再開通に合わせ、レストハウス再開の具体的な検討に入るタイミングだっただけに、担当者は「再度の警戒レベルの引き上げは寝耳に水だ」と表情を曇らせた。

 県は、噴火警戒レベルの引き上げを受けて10日、県防災ヘリを運航して吾妻山の入山者の有無を確認する。県によると、現段階で吾妻山への登山届はないが、登山届を出さずに入山している人がいる可能性もあるという。

 また地元福島市は9日夜、市役所で災害対策本部会議を開催。10日朝に火口周辺につながる全ての登山道入り口に立ち入り規制を周知する看板を設置することなどを決めた。木幡浩市長は「残念な思いはあるが、安全を最優先し速やかに対策を講じていく」と冷静に受け止める一方、「立ち入り規制以外は問題がないことを発信し、観光面に影響が残らないようにしていく」と話した。

 気象台、地震増加と火口膨張

 福島市の福島地方気象台で9日に記者会見した松浦茂郎火山防災官と鹿野義明防災管理官は、吾妻山の火山活動の状況を説明。短期間での警戒レベル引き上げについて「妥当な判断」とした。

 引き上げの要因としては、5月に入り火山性地震の回数が増えていることと、山の傾斜の変動が続き火口付近が膨張している状態が見られるという2点を挙げた。大穴火口から約1.5キロの範囲での小規模な噴火の可能性などについても言及した上で、火口周辺へ立ち入らないよう注意を呼び掛けた。