「吾妻山」...火山性微動観測 18年12月以来、地表温度上昇なし

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31日の再開通が困難となった磐梯吾妻スカイライン。噴火警戒レベルの引き上げによる通行止めを知らせる看板が設置された=10日午前、福島市・旧高湯ゲート

 気象庁は10日、噴火警戒レベルが「火口周辺規制」の2に引き上げられた本県と山形県にまたがる吾妻山(一切経山)で、地下の熱水やガスの動きで生じるとされる火山性微動を9日夜に2回観測したと発表した。火山性微動が観測されたのは2018年12月23日以来で、火山活動が続いているとみられる。

 気象庁によると、10日に実施した現地調査では、大穴火口付近で熱活動が継続していることを確認した。ただ7日の前回調査と比べて地表面の温度上昇などは見られず、監視カメラによる観測でも特段の変化はなかった。火山性地震は9日が111回、10日は午後3時までに44回観測された。

 火山性微動は、火山性地震とは継続時間などが異なり、噴火に先立って観測されることが多いため噴火の前兆現象ともされる。福島地方気象台は、すぐに噴火する状況ではないとした上で、規制範囲内で噴火に伴う噴石や降灰、火山ガスなどへの注意を呼び掛けている。

 「スカイライン」看板で周知

 噴火警戒レベルの引き上げを受けて県は10日、31日の再開通が困難となった磐梯吾妻スカイライン(福島市―猪苗代町、28.7キロ)の旧高湯、旧土湯両ゲートに通行止めを知らせる看板を設置した。

 一方、4月23日から進めてきた除雪作業は10日に完了した。県は今後、立ち入り禁止範囲外でガードレールなどの再設置を進める。

 また地元福島市は10日、火口周辺につながる全ての登山道入り口に立ち入り禁止を周知する案内を設置した。大穴火口から約4.1キロ離れた微温湯温泉近くの登山口の看板にも案内が掲示され、「ぬる湯温泉旅館二階堂」主人の二階堂哲朗さん(57)は「火山あっての温泉なので仕方ないが、観光面への影響が心配。行政には規制範囲外の安全性を情報発信してほしい」と求めた。