会津学鳳高「黒板アート」日本一! 本物?質感あるおせち料理

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最優秀賞に輝いた作品「おせち料理」を制作した(左から)佐藤広大さん、佐藤有珠さん、長谷川さん、鈴木さん

 全国の中高生を対象にした「黒板アート甲子園2019」で、会津学鳳高美術部の生徒5人が出品した作品「おせち料理」が最高賞に当たる最優秀賞に選ばれた。主催する黒板・白板メーカーの日学(東京都)が15日、発表した。

 2015(平成27)年から始まり今年で5回目。高校部門には過去最多の全国88校145点が応募された。会津学鳳高の作品は、黒板全体を重箱に見立て、本物のような質感のおせち料理を描いている。「香りや味まで描こうとする丁寧な描写力」が評価された。今後、同社関係者が同校を訪れ、生徒を表彰する。

 存在感ある「黒板アート」 美術部員5人、努力の結晶

 黒板アート甲子園2019で初の最優秀賞に輝いた会津学鳳高美術部。5人の制作チームは、さまざまな工夫を凝らし、黒板上でおせち料理の細かな質感を表現した。力を合わせた作品が全国トップを射止め、メンバーは喜びを爆発させた。

 「美術が好きな仲間たちが、同じ気持ちで一つの作品に取り組むことができた。本当にうれしい」。受賞の知らせを受けたチームリーダーの長谷川藍さん(17)は満面の笑みを見せた。制作に携わったのは長谷川さんのほか、鈴木胡桃さん(16)、佐藤有珠(ありす)さん(16)、佐藤広大さん(16)、猪俣くるみさん(16)のいずれも2年生5人。応募に向けて3月中旬から10日間ほど黒板に向き合い、作品を作り上げた。

 縦約110センチ、横約330センチの黒板には、三段の重箱が並ぶ。箱の中には数の子、栗きんとん、田作りなど15品がぎっしりと詰め込まれ、まるで飛び出てきそうな迫力と存在感を放つ。

 黒板を画板に見立て絵を描く黒板アートに使えるのはチョークだけ。メンバーは煮しめの微妙な色合いや、タイのウロコや焦げ目までも再現しようと工夫。削ったチョークの粉を水で溶き、絵の具のように使うことでその色合いを再現した。「色を混ぜることもできたし、筆で描くと絵に滑らかさが出た」と佐藤広大さんは振り返る。

 メンバーは1日7時間ほど、黒板に色を重ねた。つやのある黒豆やエビなどが浮かび上がってくると、おなかも減り、「描いている料理を本当に食べたくなった。おせんべいをつまんで、しのぎながら制作を続けた」と佐藤有珠さん。それぞれの料理を手分けして描いたが、完成間近になると、担当を越えて全員で細かな部分を修正。鈴木さんは「みんなで仕上げることで、統一感が出せた」と出来栄えに満足する。

 作品は完成後、すぐに消す予定だったが、まだ黒板に残っている。顧問の丸山弘樹教諭(52)は「生徒たちは愚直に、粘り強く頑張った。もう少し、作品をこのままにしてあげたい。少しでも多くの人に見てほしい」と、5人の努力の結晶が描かれた黒板を見つめた。