東邦銀行「増収減益」、福島銀行「黒字転換」 3月期連結決算

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 東邦銀行が15日発表した2019年3月期連結決算は、売上高に当たる経常収益が724億9700万円(前年同期比2.7%増)、経常利益が57億9000万円(同47.5%減)、純利益が35億8500万円(同51.2%減)の増収減益だった。前年は減収だった銀行単体も3年ぶりに増収に転じた。

 貸出金利息や役務取引等収益(手数料収入)、有価証券売却益の増加が増収につながった。特に役務取引等収益は、遺言信託やM&A(合併・買収)など経営課題提案型営業の展開による法人関連手数料の増加で過去最高の157億円となった。さらに業務改革による15億円の経費圧縮も貢献したことで、本業のもうけを示す「コア業務純益」は前年比9億円増の108億円となり、4年ぶりに100億円を超えた。一方、取引先の業績悪化に伴う与信関連費用が52億円増の66億円に膨らみ、減益の要因となった。

 総預金は5兆6701億円(0.1%減)、生命保険などの預かり資産は4502億円(同0.8%増)。不良債権比率は0.67%、自己資本比率は連結で8.74%だった。期末配当は1株当たり4円の予定。年間で同8円となる。

 20年3月期の連結業績予想は経常利益が90億円、純利益が60億円。福島市で会見した北村清士頭取は「震災後の賠償や助成がなくなり事業継続が難しくなった企業が増えたことで与信コストが増え減益となったが、本業部分ではしっかりと立て直した。今期も回復へ努力していく」と語った。

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 福島銀行が15日発表した2019年3月期連結決算は、経常利益が5億1900万円(前期は13億5500万円の赤字)、純利益が5億2100万円(前期は31億2000万円の赤字)となった。前期は11年3月期以来7期ぶりの赤字となっていたが、1年で黒字に転換した。

 経常収益は128億2300万円(前期比5.8%減)で、減収増益。有価証券利息配当金の減少が影響し減収となったが、保険販売などによる手数料収入が増えたことや、経費削減に取り組んだことが2年ぶりの黒字につながった。本業収益を示すコア業務純益(投信解約益除く)も、15年3月期以来4期ぶりに黒字に転換した。

 配当は今回復配し、1株当たり年2円とした。自己資本比率(連結)は8.73%(前期比0.81ポイント減)で、国内基準(4%以上)を上回る水準を維持した。不良債権比率は2.02%(同0.36ポイント減)で低水準を維持した。

 預金残高は7285億円(同268億円増)、貸出残高(私募債含む)は5220億円(同123億円増)となった。20年3月期の連結業績予想は、経常収益を7.9%減の118億円、経常利益が23.0%減の4億円、純利益を42.4%減の3億円を見込む。

 前期は、貸出金利息の減少や、投資信託など有価証券の含み損の処理や損失の増加などで赤字になっていた。業績悪化が懸念される取引先に対する予防的な貸倒引当金を積むなど、今後発生する可能性のあるコストを前倒しで処理したことで赤字幅が広がった。

 加藤容啓(たかひろ)社長は記者会見で「従業員の努力の結果、黒字に転換できた。80点くらいの合格点の決算だ。さらに収益は上積みできると考えている」と語った。「(他行との)合併、経営統合は全く考えていない」とも述べた。

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