「やっちき踊り」ハワイへ 6月・まつり出演、平均70歳超の保存会

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初の海外公演に向けて気合十分の会員

 伝統芸能「やっちき踊り」を継承する福島県いわき市三和町の上三坂やっちき踊り保存会は6月7~9日に、米国ハワイで開かれる「第40回まつりインハワイ」に出演する。平均年齢70歳を超える会員たち。福島の元気を発信し、後継者の獲得にもつなげようと、晴れ舞台に向けた練習に熱が入る。

 「やぼで不格好な野良踊りが通用するかどうかは分からないが、地でいくしかないべね」。通し練習を終えた保存会長の田子孝雄さん(77)は額の汗を拭った。会員は19人。ほとんどが高齢で、活動休止も考えていたところに海外公演の誘いがあった。

 まつりインハワイは日本の伝統芸能を世界に発信する目的で毎年ホノルルで開かれている。最初は戸惑いもあったが、出演が決まると、ベテランたちの切り替えは早かった。「ヤッチキドッコイ」の掛け声と腰を曲げながら右手右足、左手左足を同時に上げ、激しく踊る所作同様、気持ちも高まってきた。

 やっちき踊りは盆踊りの一種で、いわきや県南、県中地域で広く踊られていた。素朴で単純な動きだが、男女の掛け合いや、品を欠くような歌詞などが敬遠されて次第に姿を消していき、上三坂だけが残ったという。

 海外公演だけでなく、来年の東京五輪・パラリンピックに向けたイベントの出演も舞い込んでくるなど忙しさは倍増した。「踊りを見る人の反応が面白い。周囲の笑いが大きければ大きいほど盛り上がる」。会員たちは子どものような笑みを浮かべ、結成41年目に舞い込んだチャンスを楽しんでいる。