雇用創出1万人超 福島県の企業立地補助金、805社を指定・採択

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 福島県は20日、工場の新増設などを支援する企業立地補助金で、昨年度までに805社を指定・採択し、1万254人の雇用創出が見込まれると明らかにした。補助金を活用した企業立地が進む一方、県内の求人倍率は高止まりの状態が続き人材不足が課題になっている。

 県は、県内外の労働力を本県に定着させる取り組みを強化し、人材確保に向けた企業支援を加速させる。

 県庁で開いた県企業誘致・立地企業振興対策本部会議で示した。県は企業立地補助金や原発事故に伴う課税の特例措置を「全国トップクラスの優遇制度」と位置付けており、一層の企業誘致を進める考えだ。

 県内は復興需要のピークが過ぎた後も、建設業や製造業の好調ぶりを背景に高い求人倍率を維持している。2018(平成30)年度の有効求人倍率は1.52倍と1991年度以降で最も高かった。県が昨年、企業訪問した延べ2654社から寄せられた要望のうち、約6割は人材の確保に関するもので、人手不足は事業の継続や拡大、本県に進出する上での課題になっている。

 こうした状況を受けて県は本年度から、県内への就職を望む大学生を対象とした奨学金の返還支援事業(2016年度創設)を拡大し、新たに4年生を対象に加える。県内企業のインターンシップに参加する学生の交通費や宿泊費を補助するほか、外国人の雇用を希望する事業者向けのセミナーを新たに開催するなど、県内への労働力の迎え入れを強化する。

 一方、政府の復興・創生期間が終了する21年3月以降の企業立地に関する国の予算措置は見通せない部分もある。県は「本県の復興の上で、企業立地補助金は重要な意味を持つ。引き続き、予算措置の継続を政府に求めていく」としている。