東北電力が仮想発電所協定 国内初、世界最大のドイツ業者と

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 東北電力は23日、公共施設や企業、一般家庭の発電設備や蓄電池などをインターネットでつなぎ、一つの発電所のように利用する「仮想発電所(バーチャルパワープラント、VPP)」の事業化に向け、世界最大規模のVPP事業者であるドイツのネクスト・クラフトベルケ社と、実証するための基本協定を結んだ。

 事業化やサービス検証

 ネクスト社独自のVPPシステムや知見を活用し、事業化や新たなサービスの実現可能性を検証する。東北電によると、ネクスト社とVPPの実証に関する協定を結ぶのは国内初。ネクスト社はVPPシステムを使い欧州で7600を超える発電・蓄電設備から電力を集約、大規模発電所7基分に当たる出力約700万キロワットを管理している。

 協定に基づく連携期間は2年間。8月ごろからネクスト社のVPPシステムと通信・制御装置を活用し、東北電の蓄電設備の遠隔監視と制御を行うことでシステムの機能を検証。さらに来年2月ごろから規模を拡大し、複数の設備を遠隔監視・制御できるかを評価する。その上で来年8月ごろからVPPの事業化や新たなサービスの実現可能性を検討する。

 郡山で実証事業

 東北電は今年2月、郡山市とVPP技術を活用した実証事業の実施に向けて協定を結んだ。災害時に指定避難所となる同市中央公民館で太陽光発電設備や蓄電池を制御し、電力の需給バランスを調整する技術などを検証する。

 実証事業では、太陽光の発電電力量や蓄電池の残量を常時監視するとともに、災害時の使用電力量を維持しながら電力消費量を踏まえた最適な制御を行い、安定的な電力確保につなげる。また、余剰電力の有効活用について検証するほか、蓄電池の長寿命化を図る仕組みの構築も目指している。