放射線測定「無人船」開発 人命救助など幅広い分野で活用期待

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JAEAなどが開発した海洋ドローン

 日本原子力研究開発機構(JAEA)と浜通りの企業などが連携し、放射線や水温の測定、海底土の採取などが可能な無人船(海洋ドローン)を開発した。JAEAが24日、発表した。災害や事故などで人の立ち入りが困難な環境でも調査でき、一般的な海洋調査や人命救助をはじめ幅広い分野での活用が期待できるという。"浜通り発"の技術として年度内に販売や測量サービスを始める方針だ。

 開発に携わった浜通りの企業は磐梯マリーン松川浦支店(相馬市)日本オートマチックマシン原町工場、協栄精機、タケルソフトウェア(南相馬市)K.S.E.(いわき市)の5社。県の補助事業として5社を含む県内外の企業・団体と開発を進めてきた。無人船は長さ6.0メートル、幅2.6メートル、高さ4.7メートルで、開発したマルチセンサー(複合型観測機)で最大8カ所の海底土を採取できる。さらに音波測量機器を使った海底測量が可能で、相馬市松川浦で行った試験で海の地形データの取得に成功した。JAEAによると、海底測量はこれまで有人船で行っており、無人船では国内初という。

 パソコンなどで操縦する無人船の稼働時間は48時間程度。5キロ以内であれば常時、観測データを取得できる。本県沖の詳細な海底土の放射能分布調査に生かせるほか、離島に荷物を運んだり養殖いけすを管理するなど物流、漁業分野でも活用できるという。4000万~5000万円で受注生産する。