僧・徳一の実像迫る 会津若松で連続講座第1弾、興福寺の歴史紹介

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幾多の困難を乗り越え復興を遂げてきた興福寺の歴史や徳一の人物像について語り合うザイレさん(右)と塚本さん

 7月6日に会津若松市の県立博物館で開幕する福島復興祈念展「興福寺と会津~徳一(とくいつ)がつないだ西と東」のプレイベントとなる連続講座第1弾の「興福寺と会津~その歴史と美術」が26日、同館で開かれた。奈良・興福寺の僧侶ザイレ暁映(ぎょうえい)さんと同館副主任学芸員の塚本麻衣子さんが、東日本大震災からの復興を願って開かれる同展の意義を語り、仏都会津の礎を築いた平安時代初期の僧徳一の実像に迫った。

 ドイツ・ハンブルク市に生まれ、日本仏教思想史を研究したことがきっかけで、興福寺で出家したザイレさんは、戦乱や火災などで幾度も焼失しながら、再建を繰り返した同寺の歴史を紹介。「寺の歴史は被災と再建の繰り返しだ」と語った。

 塚本さんは「過去を大切にしながら、復興する過程で新たな形、文化を生み出してきた興福寺の歩みは、今の福島にとって、大きな学びとなる」と本県の復興との関係性を指摘した。

 また資料が少なく、謎が多い徳一については、塚本さんが「仏教を広め、国を治めるという目的を持って仏師などの技術者と共に、東日本にやってきた」と解説。ザイレさんは「行基や空海に匹敵するものすごいカリスマ性があったはずだ」と持論を示した。

 同展は福島民友新聞社、福島中央テレビ、県立博物館でつくる実行委員会の主催。8月18日までの会期中、国宝5点を含む興福寺の寺宝と、徳一ゆかりの寺院が所蔵する寺宝を展示する。