地元産にこだわり「そば焼酎」 喜多方の農事組合が発売

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喜多方産ソバでつくった焼酎「喜多方蕎麦紀行」を発売した(右から)佐藤優さん、山内さん、佐藤貴市さん

 喜多方市豊川町の荒分集落の農家7人でつくる農事組合法人、荒分ファームは27日までに、自ら栽培したソバを使った新しいそば焼酎「喜多方蕎麦(そば)紀行」を発売した。同法人代表理事の佐藤優さん(71)らは「喜多方は全国有数のソバ産地。地元産にこだわったブランドの一つに育てたい」と新焼酎に力を込める。

◆「畑違いの仕事だったが、面白い」 

 佐藤優さんは元喜多方市役所職員で、2008(平成20)年3月に退職。22戸の荒分集落は、佐藤さんも含め多くが兼業農家で、高齢化が進み、担い手不足になっていた。

 「先祖代々の土地を荒れさせたくない」という思いで山内武さん(66)、佐藤貴市さん(64)ら仲間と農地を集約し、集落営農を始めた。作物にはコンバインなど大型機械があまり必要のないソバを選定。これまでに約16ヘクタールの土地を集約し、ソバを栽培している。

 「生産だけでは収益をあまり生み出せない」と考え、17年に同法人を設立した。農業の6次化を目指し、市のアグリチャレンジ支援事業を活用した焼酎づくりに挑戦した。少量でも製造してくれる酒造会社を探し、笹の川酒造(郡山市)に委託。酒税法を学び、販売卸先との交渉などを経てようやく製品化にこぎつけた。

 完成した喜多方蕎麦紀行は限定600本。ソバの香りが強く、まろやかな甘みに仕上がり、飲み方はストレートやロック、そば湯割りなどがお薦めだという。酒類の販売免許も取り、直営店「あらわけ酒店」も開業した。優さんは「焼酎づくりは、まさに畑違いの仕事だったが、生産だけでは味わえない面白さがある」と今や率先して、酒店や飲食店に売り込んでいる。

 今後は焼酎に必要な米こうじも、自分たちで作ったコメを使うことが目標だ。7人は「集落営農だからこそできた。次の世代に『農家は魅力的な仕事』と思ってもらえるようなモデルにしたい」とチャレンジを続ける。

◆市内の酒店などで販売

 喜多方蕎麦紀行は720ミリリットル入り1998円(税込み)。市内の酒店、道の駅などで販売している。問い合わせは、あらわけ酒店(電話0241・22・4838)へ。